USBプロモータグループは、次世代のUSB4プロトコル仕様を発表した。USB4はThunderbolt 3に基づいており、現在のUSBの帯域幅を40 Gbpsに倍増する。
Thunderbolt 3を統合
細かいことだが、USB4では「USB」と数字の間のスペースを付けない決まりとなっている。USB 3とそれ以降のバージョンは、さまざまな転送速度と電力供給機能が乱立し混乱を招いていることから、USB4ではこれを整理するという意味合いもあるようだ。
端的に言えばUSB4はThunderbolt 3の速度を持ったUSB-Cと言える。またUSB4はUSBでの電源供給もサポートし、たとえばMacBook ProのようにUSB Type-Cポートを介して100Wの電源を供給することができる。
またUSB4の帯域幅は20 GbpsからThunderbolt 3同様40 Gbpsに倍増する。これで、ディスプレイをUSB経由で接続できるようになる。ビデオ帯域幅は2台の4Kディスプレイまたは1台の5Kディスプレイをサポートするのに十分な広さだ。
USBプロモートグループ会長のBrad Saunders氏は、次のように述べている。「USBの主な目的は、データ、ディスプレイ、および電力供給を組み合わせた最高のユーザーエクスペリエンスを提供することです。 – 中略 – このソリューションは、ケーブル1本でデータとディスプレイの接続ができ、パフォーマンスをさらに2倍にすることで、このエクスペリエンスをさらに向上させることができます。」
更にUSB4プロトコルは、USB 3.2、USB 2.0、およびThunderbolt 3と下位互換性がある。なお、USB3.X、USB4、Thunderbolt 3ケーブルは同じ形状なので、これらを区別する適切な方法が望まれる。
USB4とThunderbolt 3の唯一の違いは、USB4では周辺機器をデイジーチェーン接続できないことだ。
面白いのは、Thunderbolt 3がUSB 3.1をサポートし、そして今度はUSBがThunderbolt 3をサポートすること。これはIntelがThunderbolt 3の普及を目的としているように見える。なお、Thunderbolt 3対応のデバイスをリリースするにはIntelの認定が必要であるのに対し、USBデバイスの認定は必要ない。
USB4に対応したハードウエアは2019年の終わり頃に出始める予定だ。