Syncly Musicは、単なるストックミュージックライブラリや音楽ライセンスプラットフォームではない。もちろんそれもできるが、主に映像クリエーターを対象としており、Premiere Proに直接統合できる。また、個々の楽器を削除したりテンポを上げたりしてカスタマイズすることも可能だ。
https://www.youtube.com/watch?v=E_WemjA19t0
Syncly Musicの概要
Syncly Musicは、映像クリエーターを念頭にゼロから設計された新しいプラットフォームだ。予算が乏しい独立系映像クリエーターにとっては、特に有用だろう。
さて、映像に最適な楽曲を探すのはいつも時間がかかる作業だ。また、折角見つけた楽曲に不要な楽器が含まれている場合もあり、その楽器をミュートできたらどんなに便利だろうか。Syncly Musicなら、これが可能だ。曲を選び、好みに合わせてカスタマイズすることができるのだ。
Syncly Musicの楽曲は各セクションが分離され、これを総合して完成された楽曲としているが、完全にミックスされているわけではなく、分離することができる。たとえば、1つの曲の「アコースティックギター」のセクションのみ分離することができる。他のすべての楽器にも同じことが言える。 Syncly Musicのこのテクノロジーにより、任意の楽器の音量を下げたり、完全にミュートしたりできる。
映像クリエーターのための楽曲ライブラリー
Syncly Musicを使用するには、2つの方法がある。直接Webサイトで使用する方法と、Adobe Premiere Pro内の拡張機能を使用する方法だ。Adobe Premiere Proユーザーなら、後者が使いやすいだろう。拡張機能をインストールしてPremiere Proで開くと、小さなウィンドウが表示される。アカウントにサインインするだけで、すぐにすべての音楽ライブラリにアクセスできる。
曲を種類、気分、楽器で検索したり、既存のさまざまなライブラリを参照したりでき、各ライブラリには6つのトラックがある。
トラックを選択すると自動的に再生される。曲の横に3つの選択肢があり、ダウンロードしたり、メールで他の人と共有したり、あるいはカスタマイズすることができる。カスタマイズボタンをクリックすると、選択したトラックのメニューが開く。ここから、各楽器の音量を下げたり、ミュートしたりして、新しいバージョンを作成することができる。ボーカルが不要ならミュートすればよいのだ。
Syncly Musicは、近くVSTバージョンをリリースすると述べている。これは Premiere Proで楽器をキーフレーム設定することができるようだが、詳しい機能は不明。
時間が無い場合は、曲のいくつかのバージョンをクイックプレビューすることもできる。これは、それぞれの曲の3つのバージョン、フル、アンダースコア、スパースバージョンから選択できる。
最後に、テンポを+/-15%調整するためのスライダーも用意されている。これにより曲を速くしたり遅くしたりすることが可能だ。
楽曲が完成したら、ダウンロードボタンをクリックするだけで完了する。Adobe Premiere Proに直接インポートすることもできる。また曲をダウンロードすると、ダウンロードしたレコードのライセンスを電子メールで自動的に送信してくる。これは自分のプロジェクト専用で使うことができる。
改善の余地
もちろん、改善の余地もある。
楽曲がビデオに合っているかを確認するには、タイムラインの先頭に移動し、Premiereで再生をはじめ、すぐにSyncly MusicのPlayをクリックする必要がある。これはあまりに初歩的で、かなり面倒だ。プレビュー時にSyncly Musicが自動的にビデオのタイムラインと同期すると便利だろう。
価格と発売時期
最近の多くの音楽プロバイダーと同様に、Syncly Musicも定期プランを採用している。音楽のニーズが限られている場合や試してみたい場合は、基本無料で毎月1曲ダウンロードできる。ダウンロードした楽曲は個人的なプロジェクト使うことができるが、商用では使うことができない。
プレミアムプランは、月額25ドルまたは年間240ドルで、ダウンロードは無制限で、使用範囲の制限も無い。
現在同社のウェブサイトで入手できる。