キヤノンはデジタル一眼レフカメラのフラッグシップEOS-1DX Mark IIIの開発を発表した。最大60fpsの4Kビデオに加え、Canon LogでRAWビデオまたは4K 10ビット4:2:2ビデオを内部CFexpressカードに記録できる。
EOS-1は、1989年に最初のEOS-1が発表されて以来、キヤノンのDSLRのフラッグシップの地位を継続している。今年はEOS-1ラインアップの30周年に当たるが、キヤノンは、EOS-1DX Mark IIIの開発を発表した。
EOS-1シリーズの現行機種はEOS-1DX Mark IIだ。主にプロの写真家をターゲットにしているにもかかわらず、映像クリエーターの間でもかなり人気があった。 1DX Mark IIのビデオ仕様は、今でも色あせていない。このカメラは実に大きく重いが、4K60fpsの高ビットレートビデオ、デュアルピクセルAF、心地よい発色、その他映像クリエーターにとって便利な機能を提供していた。 (1DX Mark IIの記事はこちらとこちら)
EOS-1DX Mark IIIの概要
EOS-1ラインは、常に高画質と連写速度に関するものだった。特に連写モードでの比類なきスピードで、スポーツジャーナリストやネイチャーフォトグラファーに非常に人気があった。新しいMark IIIでも、静止画の連写は非常に高速になる。フルAEおよびAFを使用し、光学ビューファインダーで16 fps、メカニカルシャッターおよび電子シャッターを使用したライブビューモードで20 fpsを実現する。
キヤノンによると、EOS-1DX Mark IIIのオートフォーカスは、従来のものよりも解像度の高いAFセンサーと深層学習テクノロジーを備えた高度なAFアルゴリズムを使用し、比類のないフォーカス追跡性能を持っている。ライブビューモードとビデオモードでは、525個のAFエリアを持つセンサーの約90×100%にデュアルピクセルCMOS AFが追加される。
また新規開発のフルフレームCMOSセンサーと新しいDIGICプロセッサーを装備し、高ISOレベルでよりクリーンな映像を撮影できる。接続性に関してはWi-Fi、Bluetooth Low Energy、およびGPSを備えている。また、内蔵イーサネットポート、あるいはオプションのWFT-E9を介して、従来の2倍の転送速度を達成している。
4K 10-Bit 4:2:2 と RAWを内部記録
操作性に関しても進化があり、LP-E19バッテリーで、バッテリー持続時間が向上する。マルチコントローラーに加え、新たに照明ボタンとまったく新しいAFポイント選択コントロールが追加される。 1DX Mark IIIには、新規開発された明るいファインダーも搭載される。本体はマグネシウム合金で、耐候性に優れている。
これは開発に関する発表のため、価格や発売時期に関する情報は無い。 EOS-1DX Mark IIは現在、60万円前後で販売されている。
キヤノンによると、EOS-1D X Mark IIIは、2019年10月24日から26日にニューヨーク市で開催される米国最大のフォトイベントPHOTOPLUSに出展される予定。
キヤノンのサイトはこちら。(英語)