Vaxis ATOM 500は、手頃な価格のHDMIワイヤレスビデオ伝送システムだ。 0.1秒未満の遅延で最大1080p 60fpsのビデオを送信できる。範囲は最大500 フィート(約152m)で、アンテナを内蔵したコンパクト設計になっている。また、Vaxis ATOM 500は、ATOMアプリを使用してiPadやiPhoneにビデオ信号を送信できる。
低遅延のワイヤレスビデオ伝送は、たとえばTeradekビデオ伝送システムなど高価なプロ用機器に限られていた。しかし最近では、多くのメーカーが手頃な価格の製品を提供し始め、個人ユーザーをターゲットにしている。例えば、Accsoon CineEye(記事はこちら)やHollyland MARS 400S(記事はこちら)などがある。
Vaxisは、ワイヤレスビデオの世界ではまったく新しいものではない。同社はすでにVaxis STORMと呼ばれるワイヤレスシステムのラインアップを持っているが、これはプロ用途向け。今回プロシューマ-向けに、より手頃な価格のVaxis ATOM 500を発売した。
Vaxis ATOM 500の概要
Vaxis ATOM 500は、比較的安価なワイヤレスビデオ伝送システムながら、0.1秒未満の遅延で最大1080p 60fpsでビデオ信号を送信できる。到達範囲は見通しの良い条件で、最大500フィート(約152m)。送信機と受信機の両方にOLEDスクリーンがあり、ビデオ形式、チャンネル番号、信号強度などの情報を表示できる。
接続はHDMIのみ。送信機(TX)には2つのHDMIポート(HDMI入力およびHDMIループ出力)があり、受信機(RX)には2つのHDMIループ出力ポートがある。アンテナは内蔵されている。 Vaxisによると、接続は複雑な環境でも十分に信頼性がある。
電源は、USB-Cポートから、またはオプションのソニーNPFバッテリー取り付けプレートでバッテリーから供給する。 USB-Cコネクタは、外部電源から電力を供給するほか、ファームウェア更新時のデータポートとしても使用する。
Vaxis ATOM 500は、自動か手動のチャネル選択が可能。パスコードで保護されるため、ビデオ信号を受信できるユーザーを選択できる。また必要に応じて、距離か品質の優先順位を選択できる。 エンコーディングはH.265をサポートしている。
主な仕様
- 遅延:<0.1秒
- 周波数:5GHz
- ビデオインターフェイス:HDMI
- ビデオ形式:480p @ 60Hz、576p @ 50Hz、720p @ 50 / 60Hz、1080i @ 50 / 60Hz、1080p @ 30/50 / 60Hz
- 動作温度:0-40°C
- USB:タイプC
- アンテナ:内蔵
- 電源入力:USB-C / Sony NPF
- 電圧:6-12V
- 寸法:105mm x 60mm x 22mm
- 重量:158g、セット316g(電池なし)
ATOMアプリ
ATOMアプリを介して、iPadやiPhoneで画像をモニターできる。ワイヤレスモニタリング、画像記録、フォーカスアシスト、フレームガイド、グレースケールなども表示できる。
このアプリは現在、iOSでのみ利用可能。 Android向けについては、まだ情報がない。 なお、1つの送信機が同時に4つのデバイス(1つの受信機と3つのiPhoneやiPad)に画像を送信できる。
価格と発売時期
Vaxis ATOM 500は現在購入可能。価格は約480ドル。トランスミッター、レシーバー、ユーザーマニュアル、プラットフォーム付きコールドシューアダプター、USB-Cケーブル、および六角キーが同梱されている。