Arma Orbitalは、LomoおよびHawk Cシリーズアナモフィックレンズで使用するために設計されたフォローフォーカスシステムで、従来のクリップオンマットボックスも使用できる。
ヴィンテージレンズには一般的に癖がある。
芸術的な癖は通常受け入れられる。むしろそれは、そのレンズが選択される理由だからだが、機械的な癖は別だ。
一部の古いレンズは、現在のフォローフォーカスなどの標準仕様に合わせるため、変更する必要がある。すべての前径を同じサイズに適合させるか、レンズの長さが変わるため、より幅広のフォーカスギアが必要になる。
しかし、人気のあるヴィンテージレンズの中には特にトリッキーなものがある。たとえば、Lomo Round Frontsを使用すると、フォーカシングするとレンズフロントが回転して移動する。
Orbitalとは
Orbitalはロンドンに拠点を置くArma社の初の製品で、かなり独創的なものだ。 Orbitalは、高精度で大型のラジアルベアリングで構成され、ビンテージアナモフィックレンズの回転と伸長に対応するため、リニアベアリングを介してレンズの不動点に取り付けられる。そのため、標準のクリップ式マットボックスを固定できる。
Lomo Round FrontsおよびHawk Cシリーズのアナモフィックに適応するように設計されているが、この原理はあらゆる回転レンズ(アナモフィック、非アナモフィックを問わず)に適用できる。
仕組み
15mmロッドが付いたリングがレンズの筐体の不動点に取り付けられる。フォーカスギアの取り付けに使用することもできる。
このロッドには、大きなラジアルベアリング(スケートボードベアリングのようなもの)があり、これは内部リニアベアリング(前後に移動するベアリング)につながっている。
ラジアルベアリングはレンズの回転に対応し、リニアベアリングは伸縮に対応する。
存在意義
The Lomo Round FrontやHawk C-Series Anamorphicsで撮影したことのあるカメラマンなら誰でも経験しているだろう。
伸縮するレンズは、通常のフォーカスギア幅を超えて動くため、フォローフォーカスができない。また、レールに取り付けられたマットボックスに干渉する。
伸縮するレンズは、クリップオンマットボックスで対応できる場合があるが、レンズの前面が回転している場合(Lomo Round Frontsなど)、マットボックスも回転してしまう。
業界標準のアクセサリーと互換
Orbitalを見ると、よく考えられた設計がされていることが分かる。
リニアベアリングを取り付けるリングの外径は15mm。即ち、フォーカスギアなどの業界標準のアクセサリーと互換性がある。
重量がかかる従来のロッドをバイパスして、フォーカスギアをレンズに直接取り付けることができるため、ジンバルやドローンのようにシステムを軽量にする必要がある場合に適している。
Lomosはレンズの前面にセットされているため、レンズ交換時にモーターを再調整する必要はない。
Lomo Orbitalには、フォーカスマーキングを延長する外側スリーブも含まれており、通常の厚さのフォーカスギアを使用できるように、より厚いギアモジュールを使用できる。
フロントの外径はすべて125mmと143mmに適合している(前者は50.75と100mm、後者は幅広の35mm)。
価格と発売時期
Hawk C-Series Orbitalは約4週間後に発売予定で、Lomoは更にその4週間後に発売される予定。トッドAO対応の製品もあり、その他のオーダーも受け付けている。
価格は以下の通り:
Hawk C-Series(35,50,75,100)£4250
Lomo Round Front Anamorphic(35,50,75,100)£5500