DJI Mini 2レビュー
DJI Mini 2は、MavicMiniと同じ249gの折りたたみ式デザインのボディを備えている。(日本仕様は199g) 最大30fpsのUHD 4Kビデオを100Mbpsビットレートで、あるいはRAW写真で撮影でき、OcuSync 2.0伝送システム、堅牢なモーター、およびさまざまプログラムモードで飛行できる。 DJI Mini2は現在59,400円から購入できる。
Mavic MiniからMini 2へ
1年前、DJIはMavic Miniをリリースした。多くのユーザーにとって、これは空撮の世界への入り口だった。比較的手頃な価格で購入でき、12メガピクセルの静止画、2.7K 30fpsのビデオを撮影でき、30分(日本仕様は18分)の飛行が可能で、3軸手振れ補正カメラを搭載していた。機体は折りたたみ可能で249g(日本仕様は199g)に抑えられており、航空法の規制外で飛ばせるのも大きな理由だ。MavicMiniのレビュー記事はこちら。
一部の国ではMavicMiniが一定重量以下でトイドローンと見なされ、飛行の前の事務処理などが不要になる。日本では200g以下のドローンでは登録義務が無い。しかしトイドローンにも航空法は適用され、またプライバシーを侵害してしまうといった問題も起こっている。
DJIは超軽量ドローンの第2世代となるDJI Mini2を発表した。新しいドローンにはMavicの名称が無いのも目を引く。
4KビデオとRAW写真を撮影
まずカメラのCMOSイメージセンサーは、Mavic Miniと同じ1 /2.3インチのサイズで、12メガピクセル(4000×3000)。ただしビデオ解像度が改善されており、次のフレームレートと解像度で撮影できる。
- 4K UHD (3840×2160) / 24/25/30 fps
- 2.7K (2720×1530) / 24/25/30 fps
- FHD (1920×1080) / 24/25/30/48/50/60 fps
また、ビデオビットレートも改善されている。 DJI Mini 2は100Mbpsでビデオを記録する(Mavic Miniは40Mbpsだった)。コーデックは、MP4コンテナのH.264(MPEG-4 AVC)。静止画は圧縮JPEG形式に加え、RAWでも記録できる。
Mavic Miniと同様、DJI Mini 2のレンズは、焦点距離24mm(フルフレーム換算)、f /2.8で視野角83°。 1080pで記録する場合は、4倍ズーム(2倍のロスレス品質)が利用可能となった。
OcuSync 2.0
もう1つの注目すべき機能は、OcuSync2.0伝送テクノロジーを搭載したこと。これにより、リモートコントローラーとドローンの間に安定した信頼性の高い長距離接続が可能となる。採用されているデュアル周波数テクノロジーは、干渉を防ぐためにチャネルを自動的に切り替えることができる。
DJI Mini2の最大伝送範囲は6kmに達する。(障害物や電波干渉がなく、MIC(日本)に準拠している場合) これは、Mavic Miniと比較して範囲が200%長くなっている。米国(FCC)では10kmまで可能。
OcuSync 2.0により、DJI Mini 2には、DJI Mavic Air2のようなより大きなリモコンが付属している。
プリプログラム機能
DJI Mini 2は、事前にプログラムされた自動モードが搭載されている。 QuickShotsは、事前にプログラムされた動きと画像記録モードだ。
- ドローニー:カメラが被写体を追跡しながら、後方および上方に飛行。 40、60、80、100、または120フィートの高さ制限を設定できる。
- ヘリックス:上向きに飛び、被写体の周りをらせん状に飛行する。高さ制限を40、60、80、100、または120フィートに設定できる。
- ロケット:被写体に沿ってカメラを下に向けて真っ直ぐ上昇する。高さ制限を40、60、80、100、または120フィートに設定できる。
- サークル:一定の高度と距離で被写体の周りを一周する。
- ブーメラン:被写体の周りをブーメランのような楕円形の飛行経路で飛行し、同じ場所でビデオ記録を開始および停止する。
パノラマは、静止画用に設計されている。3つの異なるモードがある。
- スフィア: 26枚の画像を自動的に撮影し、それらをつなぎ合わせる。
- 180°:広い風景で7枚の写真を撮影する。
- 広角:9枚の写真(3×3)で構成される広角画像を撮影する。
なお、2つの写真モードがある。 AEBトリプルショット(自動露出ブラケット)は、露出を変えて3枚の画像を撮影し、それらを1つの画像に合成し、ハイダイナミックレンジ(HDR)画像を得ることができる。またタイムショットは、ドローンが一定間隔で写真を撮影する。
同じボディで、わずかに長い飛行時間
ドローン本体はMavicMiniと同じで、重量249g(日本仕様は199g)で、折りたたみができる。 DJIによると、アップグレードされたモーターは、最大31分(日本仕様は18分)の飛行時間、より速い加速と速度、および最大24mphの風に耐える能力がある。
ドローンの下部には着陸用のセンサーがある。また、GPSが内蔵されており、ドローンを追跡し、正確に所定の位置にホバリングさせることができる。
Mini 2には他のDJIドローンと同様に、空港近辺に近づかないようにするGEOフェンシング、ドローンがパイロットに戻るようにするReturn to Home、高度ロックなどの安全機能も搭載されている。
DJI Flyアプリの機能強化
DJI Flyアプリは、ソーシャルメディアでの映像共有を容易にする機能拡張を行った。スマートフォンは、リモコンなしでドローンに直接接続できるようになり、着陸後に20MB /秒の速度で画像をダウンロードできる。なお、すべての障害物回避機能が搭載されているわけではないので、初心者の場合は、衝突に注意する必要がある。
画像がスマートフォンにダウンロードされると、DJI Flyアプリの専用編集ツールか、自動編集機能を使用して編集できる。ビデオ映像は、ダウンロードする前にトリミングして、スマートフォンのストレージスペースをあまりとらないようにすることもできる。
アドオン
DJI Mini 2のアクセサリーには、DJI Mini Bag +、充電ディスプレイケース、DIYクリエイティブキット(カスタム用ステッカー)、およびスナップアダプター(Mini 2の上部に取り付け、メッセージを表示できる小さなLEDスクリーン)がある。
価格と発売時期
DJI Mini2は現在購入可能で2つの選択肢がある。
- 標準パッケージには、DJI Mini 2、リモコン、バッテリー1個が同梱されており、価格は59,400円。
- Fly More Comboには、3つのバッテリー、充電ハブ、DJI Mini 2、キャリングケース、およびリモートコントローラーが同梱され、価格は79,200円。
もちろん、DJIケアリフレッシュも利用できる。DJI Care Refreshは追加料金で、1年版では1年間に最大2回のユニット交換、 2年版では、2年間で3回のユニット交換を受けることができる。