VAXISはREDKomodo用のATOM 600 KVワイヤレスビデオモジュールを、2020年3月に発表した(記事はこちら)。しかし、それ以降順調に進まず、計画が変更されていた。しかし今回ATOM 600 KVの発売の準備ができたようだ。
VAXIS ATOM 600 KVは、従来のワイヤレスビデオトランスミッター(TX)と変わりはないが、RED Komodoシネカメラ専用に設計されている。ユニットはカメラに完全にフィットし、Vマウントバッテリーを取り付けるためのバッテリーマウントも用意されている。なお、この送信機は他のカメラに使用することはできない。さらに、CanonBP-9XXシリーズのバッテリーは使用できなくなる。
VAXIS ATOM 600 KV
また、このユニットはバッテリープレートとしても機能するだけでなく、SDI出力とHDMI出力(Komodoにはない)にループスルーできるクロス変換も可能だ。
VマウントバッテリープレートはミニVマウントで、90°回転して使用できる。 また、ケーブル接続なしで電力を供給できる。
ATOM 600は、600フィート(183m)のワイヤレスビデオ伝送が可能で、80msの遅延がある。これは見通しの良い場合で、場所の状況や、他のワイヤレス信号がどの程度混雑しているかによって異なる。 2本のアンテナがあり、4.9〜5.8GHzの範囲で動作する。
ATOM 600は、最大1080p60 / 1080i60のビデオ伝送が可能。 ATOMをKomodoに接続するには、短いSDIケーブルが必要だが、前述のように、ユニットにはSDIとHDMI出力があり、たとえばサードパーティのEVFに接続して使用できる。
他の機能
ATOM 600 KVは送信機のみで、少なくとも1つの受信機が必要となる。すべてのVAXIS ATOM受信機(RX)はこのユニットと完全に互換性がある。 ATOM 600 KVは、熱を制御するために必要ないわゆるスマートファンを備えている。
すべてのVAXIS ATOM送信機と同様に、VAXIS Visionアプリとセキュリティ用のQRコードを使用して、wifi経由で最大3台のモバイルデバイスを接続できる。このアプリはApple App Storeでのみ入手可能だが、Androidバージョンも準備中としている。
VAXIS ATOMは13チャンネル持ち、自動チャンネルスキャンが可能で、内蔵のOLEDスクリーンと側面にある3つのボタンを使用してセットアップできる。更にファームウェアのアップグレード用にUSB-Cポートがあるが、スマートフォンやその他のサードパーティ製アクセサリーへ5V / 2Aの電力を供給できる。
価格と発売時期
VAXIS ATOM 600 KVは現在入手可能で、749ドル(送信機のみ)または999ドル(ATOM 500 SDI RXユニットとのキット)で販売されている。
このユニットは、RED Komodoの有力なアクセサリーだ。ただし、カメラを変更する場合、このTXユニットは使えないので注意が必要だ。
Link: VAXIS のウェブサイト