DJIはMavic 2 Enterprise Advancedドローンを発表した。 これは、16倍ズームと温度センサーを備えている。また、正確なRTKポジショニング技術、32倍のデジタルズームと4Kの48メガピクセルカメラを搭載する。このドローンは、強化されたデータセキュリティプロトコルと便利なアクセサリーもサポートしている。
中国の会社DJIは、映像クリエーター向け以外にもドローンを開発している。同社のエンタープライズシリーズには、建設やインフラストラクチャなどの分野のさまざまな目的のためのドローンが用意されている。これらは、映画製作ドローンと基本的に同じベースを共有しているが、周辺機器や機能が異なる。今回DJIはMavic 2 Enterprise Advancedドローンを発表した。これは従来のMavic2 Enterpriseの後継機になる。
DJI Mavic 2 Enterprise Advanced
新しいEnterprise Advancedは、2台のジンバル付きカメラを搭載している。一つはリフレッシュレートが30Hz、温度測定精度が±2°C、16倍ズームで640×512ピクセルのサーマルカメラ。もう一つは、4Kで32倍のデジタルズームを持つ1/2インチCMOSセンサー搭載の48メガピクセルビジュアルカメラだ。パイロットは、さまざまなプロジェクトのニーズに合わせて、ビジュアルフィード、サーマルフィード、またはスプリットビューフィードを切り替えることができる。
温度測定では、スポット測定(オブジェクトの平均温度を表示)とエリア測定(平均、最低、最高温度、および各エリアの対応する場所を表示)が可能。
DJI RTKモジュール(別売り)は、ドローンにセンチメートルレベルの精度の位置決めができ、NTRIPをサポートする。最大240のウェイポイントを作成して、複雑な環境で自動化された詳細な検査ミッションを実行できる。
Mavic 2 Enterprise Advancedは、最大飛行時間31分、最高速度72 km / h、OcuSync2.0データ伝送システムで最大10 km(FCCの場合は最大6 km)の飛行が可能だ。
データセキュリティと安全性
セキュリティに関しては、ローカルデータモード(DJIパイロットアプリで操作する場合)を備えており、アプリがインターネットを介してデータを送受信するのを防ぐ。さらに、ドローンとリモートコントローラー間の無線リンクはAES-256暗号化を備えている。さらに、ドローンには24GBのオンボードデータストレージがあり、これはパスワード保護を備えている。
ドローンにはさらに、飛行機やヘリコプターからADS-B信号を受信して、ドローンパイロットに近辺の航空機を知らせるDJIのAirSenseシステムと、6方向の障害物検知が含まれている(左右のセンサーは三脚モードでのみアクティブになる)。また、LEDナビゲーションライトを無効にするディスクリートモードで飛行することもできる。なお、ドローンのバッテリーは、-10°Cの低温でも動作するように自己発熱する。
モジュラーアクセサリー
次のようなモジュラーアクセサリーが用意されている。
- スポットライト:視認性を高めるための2,400ルーメンの明るさの小さなライト。
- スピーカー:最大100デシベル(1メートルの距離)のオーディオスピーカーで、複数の音声録音を保存し、ループで再生できる。これは、緊急事態の際に地上チームとのコミュニケーションに役立つ。
- ビーコン:米国連邦航空局(FAA)の夜間免除基準を念頭に置いて設計されたビーコンは、4.8 km離れた場所からでも視認できる明るく点滅するストロボを備えている。これは、近くのドローンや従来の航空機のオペレーターに認識させ、夜間飛行の安全に貢献する。
- DJIスマートコントローラー:直射日光下でも視認性が確保できる明るい5.5インチ1080pディスプレイを備えたコントローラー。
価格と発売時期
DJI Mavic 2 Enterprise Advancedは現在予約注文できる。出荷は2021年第1四半期に開始される予定。価格はまだ発表されていないが、従来のDJI Mavic 2 Enterpriseは現在2,495ドルからで販売している。