スウェーデンのハイエンドYMER-3フォローフォーカスシステムのメーカーHedén Groupは、PLC Electronics SolutionsとFocusbugと協力して、VLC-3レシーバーをFocusbugのCineRTと統合したことを発表した。今回のアップデートでは、フォローフォーカスハンドユニットのディスプレイに被写体からの距離を表示することができるようになった。
FocusbugのCine RTはワイヤレス超音波距離計で、センサーと被写体との距離を計測する。
これらの機材はフォーカスフォローを担当するスタッフには大変便利なものだ。これについてはInter BEE 2019での記事で報告している。
一方、HedénのYMER-3は、フォーカス/アイリス/ズームのハイエンドワイヤレスコントロールシステム。基本パッケージは、ハンドユニット、レシーバー、レンズリングで構成され、ケーブルはモーターなしで7,895ドルから販売されている。主にレンタル用のワイヤレスフォローフォーカスシステムだ。
今回両社はPLC Electronics Solutionsを含め提携し、Focusbug Cine RTとHedén YMER-3を統合し、フォローフォーカスハンドユニットで距離計測ができるようにした。
YMER-3とCine RTの統合
この統合により、Focusbug CineRTシステムからの距離データをYMER-3ハンドセットのディスプレイに表示できる。また、上のビデオにもあるように、YMER-3ハンドセットのAUXボタンを使用して、距離データに基づいてフォーカストラッキングをアクティブにすることができる。
もちろんこの種のシステムは、電子レンズを備えた最新のカメラのオートフォーカスシステムほど用途が広いわけではない。しかし、これらのシステムやデバイスは、フォーカスマンの仕事を助けることはあっても、フォーカスマンを不要にするものではない。ただ、非常に稀ではあるが、シネマレンズでオートフォーカスを使用する場合もある。
Hedén Groupによると、Cine RTリンクケーブルは、VLC-3レシーバーのr / sポートをCineRTベースセンサーのシリアルポートに接続する。ケーブルにはr / s機能用のパススルーがあり、ユーザーはr / sケーブルをカメラとCineRTの両方に同時に接続できる。
またフォーカストラッキングで遅延は非常に少ない。フォーカストラッキングデータにより、スムーズなコントロールが可能としている。さらに、ケーブルをCine RTセンサーのパンブラケットと組み合わせ、モーターでパンすることもできる。
価格と発売時期
このアップデートは無料で現在入手可能。ただし、Cine RT統合ケーブルが必要だが、価格に関する情報はない。
Cine RT統合は、最新のファームウェアを備えたYMER-3で可能だ。ファームウェアを更新するには、レシーバーとハンドセットのシリアル番号を記載し、[email protected]に送信する。最新バージョンおよびソフトウェア、ユニットを更新するための手順が電子メールで送信される。
YMER-3システムには受信機を更新するためのケーブルが含まれており、付属のUSBキーを使用してハンドセットを更新できる。アップデートにはWindows PCが必要。詳細については、HedénGroupのウェブサイトを参照いただきたい。