fp Lについてシグマにインタビュー
シグマがfp Lを発表したが、今回はシグマの若松氏のfp L開発の経緯をお聞きした。従来のfpとの違いにも言及している。
fp Lとfpを並べると、fpロゴの下にある黒いLの文字以外ほとんど変わらない。しかし、中身は大きく異なっている。このインタビューでは、fpシリーズの2つのモデルについてお話を聞いた。
インタビュー
上記のビデオの概要を、下のようにリストにした。
- Fpからの変更点
- 新しいセンサーについて
- 新しい位相検出AF機能
- fp Lはfpの後継?
- EVFは他のカメラでも使用できるか?
- 新しいカラーモード
- 内部圧縮RAWについて
Fp Lのfpとの大きな違いは、まず新しいセンサーを備えていること。大きな61メガピクセルの解像度を提供し、fp Lカメラの特徴的な機能であるクロップズームが可能になっている。 Full HD(1920 x 1080)で撮影する場合、解像度の低下無く、最大5倍までズームができる。 UHDでは、2.6倍ズームとなる。
高解像度センサーを実現するには、実際のピクセルを小さくする必要がある。ピクセルが小さいと、低照度でのパフォーマンスが低下する。これはシグマも認めているところで、fpの方が優れた低照度特性を持っている。
もう1つの非常に便利な機能は、QRコードで別のカメラに設定をコピーできること。マルチカメラ時のセットアップに最適だ。
このカメラはディレクターのファインダー用としても使用できる。情報を埋め込んだ状態で、スマートフォンでスクリーンショットを撮ることができる。これは、ロケハンで、カメラのパラメータ付きの画像を撮影できるので、非常に便利だ。
また、写真モードとビデオモードの両方で機能する新開発の位相検出オートフォーカスだ。詳細については、レビューを参照いただきたい。
fpは継続販売
fp L発売後も、fpは継続販売される。またEVF-11はfpでも使用できるようになる。ただし、このEVFは他のカメラでは使用できない。
EVF-11にはヘッドフォンジャックが付いており、オーディオをモニターできる。カメラ本体に、ヘッドフォンジャックが無いので、これは有用な機能だ。ただし、EVFを使用するとHDMIポートが塞がってしまうため、外部でのモニタリングや記録はできなくなる。 EVFを使用しない場合は、カメラからRAWをAtomosモニター/レコーダー(ProRes RAW)またはBlackmagic Designsモニター/レコーダー(BRAW)に出力することができる。
なお、EVFにはUSB-Cポートがあるので、cDNGをSSDに直接記録することができる。
カラーモード
fp Lは、ブルーパウダーとダブルトーンの2つの新しいカラーモードを提供する。さらに「カラーモード:オフ」は、ログのような画像になるが、技術的にはログ映像ではない。画像のコントラストを低下させ、ポストプロダクションで処理できるようにしている。
価格と発売時期
fp Lは現在フジヤカメラで予約可能で、247,500円(税込)、EVF-11は59,400(税込)となっている。
fp Lの記事はこちら。
Link: SIGMA, SIGMA fp L Features Introduction, SIGMA’s footage: Masthead | Director: 柴田大平 Daihei Shibata Producer: 松井 康彰 Yasuaki Matsui, Production Manager: 帰山 奏子 Kanako Kaeriyama, Production company: WOW inc.