TAMRON(タムロン)はこのほど、ソニーのフルフレームEマウントミラーレスカメラ専用に開発された2本のズームレンズを発表した。TAMRON 35-150 f/2-2.8 Di III VXDは、Eマウントでは世界初となるf/2のズームレンズで、TAMRON 28-75 f/2.8 Di III VXD G2は、初代28-75 f/2.8の後継となるレンズだ。
ソニーのミラーレスカメラ用のフルフレームのズームレンズとなると、選択肢はかなり限られる。ソニーのレンズは比較的高価で、Gマスターレンズが人気を集めているものの、最も明るいレンズでもF2.8で、多くの人がネイティブEマウントの利点を犠牲にして、古いキヤノンEFレンズを使っている。
そんな中、2018年にTAMRONは、標準ズームとしてははるかに手頃な第一世代の28-75 F2.8 Di III VXD Eマウントレンズをリリースした。
そして今回タムロンは、素晴らしい開放F値を持つ「35-150 F2-2.8 Di III VXD」と第2世代の「28-75 F2.8 Di III VXD G2」の開発を発表し、ラインナップを拡大する。
TAMRON 35-150 f/2-2.8 Di III VXDの概要
非常に広い開放F値を実現している。これは、すでにキヤノンのミラーレスカメラ向けに発売されている「キヤノン RF 28-70mm F2 L USM」が実現しているが、ソニーEマウントのミラーレスカメラ用のズームレンズとしては世界初となる。
広角から望遠までカバーしているので、旅行やイベントの撮影に最適だ。
TAMRON 28-75 F2.8 Di III VXD G2の概要
さらにTAMRONは、ソニーEマウント用28-75mm F/2.8の第2世代の開発を発表した。
TAMRON 28-75 F2.8 Di III VXD G2は、先代のコンパクトなサイズを継承しつつ、新たな光学構造を採用することで、画質や操作性を向上させている。
最短撮影距離は18cm(先代は19cm)、フィルター径は67mm。
共通の特徴
この2本のレンズは、VXD(Voice-coil eXtreme-torque Drive)リニアモーターフォーカス機構を採用しており、高速で高精度なオートフォーカスを実現している。ソニーのファストハイブリッドAFシステムとの組み合わせで、動画撮影も期待できる。
また、両レンズとも「TAMRON Lens Utility」に対応しており、付属の「TAMRON Connection」ケーブル(USB-A to USB-C)を使ってパソコンと接続することで、レンズのカスタマイズやファームウェアのアップデートが可能だ。
例えば、レンズのフォーカスセットボタンに、A-Bのフォーカスマークを設定したり、フォーカスリングの機能をフォーカス制御からアイリス制御に切り替えたりするなど、様々な機能を割り当てることができる。
価格と発売時期
TAMRON 35-150 f/2-2.8 Di III VXDと28-75 f/2.8 Di III VXD G2はまだ開発段階だが、TAMRONの発表によると、両レンズとも年内に発売する予定。現在のところ、価格情報はない。