ソニーFX9のファームウェアアップデートv3は2021年11月にリリースされ、アナモフィックレンズ対応、アダプターによるB4レンズ対応、センタースキャンモード、リアルタイムAFトラッキング、フォーカスゼロマーカーなどの新機能が追加される予定だ。
ソニーがフルフレームシネマカメラ「FX9」を発売してから、ほぼちょうど2年が経った。それ以来、CineDではこのカメラに関する多くの記事を掲載してきた。2部構成のラボテストも含まれていますので、こちらも参考いただきたい。
- FX9 ラボテスト Part 1 – ローリングシャッター、ダイナミックレンジ、ラティテュード
- FX9 ラボテスト Part 2 – ProRes RAW、ダイナミックレンジとラチチュード
FX9はファームウェアのアップデートによって新機能が追加され続けている。ソニーは、このカメラの全体のファームウェアアップデートのロードマップ(英語サイト)を公表している。
今年の初めに、FX9はファームウェアアップデートV2.10を取得し、いくつかの改良の中で、4K UHD 120fpsのRAWビデオ出力を導入した。 Atomos Ninja V+レコーダーはこれをProRes RAWで記録することができるが、FX9では拡張ユニットを装着した場合のみ可能となる。ソニーはまた、FX9用の次期ファームウェアアップデートV3を予告している。このアップデートは2021年11月に予定されているが、今回、ソニーがアップデートの内容について追加情報を公開した。
FX9 V3ファームウェアアップデート
2021年4月にV3アップデートを予告したが、ソニーは今回、ファームウェアV3の新機能および改善点に関する追加情報を公開した。新バージョンの主な機能は以下の通り。
- アナモフィックレンズのサポートに加え、液晶ビューファインダーでの2x デスクィージング
- イーサネット経由でカメラを制御するためのS700PTPリモートプロトコル
- ソニー製アダプターLA-EB1使用時のB4レンズ対応 – S16スキャンモード(最大1080p)、レンズコントロール、ALAC(自動レンズ収差補正)の搭載
- PXW-Z280などに搭載されているデジタルエクステンダーのように、スキャンモードをシームレスに切り替えられるセンタースキャンモードスイッチ(FF6K、FFクロップ5K、S35、S16)
- 液晶ビューファインダーにタッチしてフォーカスポイントを選び、撮影中にその動きを追いかけることができるリアルタイムトラッキング(タッチトラッキングAF)
- C3ポータル対応 – 専用モバイルアプリでクラウドに素早く接続可能
- PXW-FS7と同様のクリップネーミング(カムID+リール番号)
- フォーカスゼロマーカー(MF時の特定のフォーカス位置からのフォーカスギャップを数値で示す)により、時間的にフォーカスするポイントを指定し、そこに自由に戻ることができる。
- ステータス画面で追加項目を変更可能
- SR Live for HDRメタデータ対応
- 記録用プロキシクリップのリアルタイム転送
その他の情報は、ソニーのウェブサイトで確認いただきたい。(英語サイト)
価格と発売時期
V3ファームウェアのアップグレードは、2021年11月末頃にユーザーに無償で提供される予定だ。