Vaxisは、映像の送受信機として機能するワイヤレスモニター「Vaxis Atom A5H」を発売した。HDMI専用の5.5型モニターで、最大輝度は1000nits、解像度はFullHD 1080p、最大伝送距離は182mとなっている。
Vaxisは数ヶ月前にハイエンドの7型Cine8を発売しており、ワイヤレスビデオモニターは新しいものではない。しかし、ハイエンドのワイヤレスビデオシステムまでを必要としない映像制作者にとって、Vaxis ATOMラインナップのHDMI専用ワイヤレスビデオシステムは、現在の市場で最も優れたコストパフォーマンスを持つ製品の一つだ。
また、VaxisはオールインワンのワイヤレスビデオシステムAtom A5Hをリリースし、Atomラインアップを完成させた。
Vaxis Atomシステム
先に述べたように、VaxisのAtomラインナップは、手頃な価格で信頼性の高いワイヤレスビデオシステムを必要とする映像制作者やコンテンツ制作者向けの機器だ。ラインナップは、Atom 500 HDMI、Atom 500 SDI、Atom 600 KV/KGで構成されている。さらに、このVaxis Atom A5Hワイヤレスビデオモニターがラインナップに加わり、完全なシステムを構築することができる。
Vaxis Atom A5Hは、ワイヤレスビデオの送信機または受信機を内蔵した5.5インチモニター。外観は送信機も受信機も同じ大きさ/重さ/特徴で、唯一の違いは内部のワイヤレスユニットだ。さらに、両者の違いを見分けるには、モニターの背面にある「TX」または「RX」の印字を見るしかない。
システムを稼働させるためには、両方のモニターが必要かと言うと、Atom A5Hトランスミッターは1台のレシーバーと3台のモバイルデバイスに接続することができるので、簡単に言うと「いいえ」だ。つまり、例えば、すでにVaxis Atom 500システムを使っている場合、A5HトランスミッターはAtom 500レシーバーに信号を送ることができる。このように、それなりに汎用性の高いシステムとなっている。
Vaxis Atom A5Hのディスプレイと機能
Atom A5Hは、最大輝度1000nitsの5.5″タッチスクリーンディスプレイを搭載しており、明るい屋外でも視認性が良い。さらに、A5Hの寸法は151 x 99 x 33mm、重量は225g/0.5lbs(バッテリーなし)で非常に軽量だ。
モニターの解像度は1920×1080で、HDMI入出力端子ともに最大1080/60pのビデオ信号を取り込むことができる。
入出力端子に関しては、A5Hの左側には、HDMI端子とHDMI出力端子が1つずつ、3.5mmヘッドフォンジャック、DC入力端子とDC出力端子(12V)などの端子が並んでいる。モニターの下部には、ファームウェアアップデート用のUSB Type-Cポートと、1/4″-20マウントポイントがある。
最後に、モニターの上部には、電源ボタンと、任意のモニタリング機能を割り当てることができる3つのカスタムボタンがある。
Atom A5Hの背面には、ソニー製のNP-Fスタイルのバッテリープレートが2つ内蔵されている。この電池はホットスワップに対応しているので、モニターの電源を切る必要はない。
また、A5Hの背面には2つのファンが内蔵されているが、必要に応じてメニューでファンをオフにすることができる。
Vaxis AOS 1.0
Vaxis Atom A5Hは、同社の新しいOS「AOS 1.0」を搭載している。VaxisはユーザーからのフィードバックをもとにこのOSを開発した。
A5Hには、Waveform、Peaking、3D LUTS、HDRモニタリング、False Color、Zebra、Histogram、Image Zoomなど、必要なモニタリングツールが搭載されている。
Vaxisによると、A5Hの見通しの良い場所での最大伝送距離は182mで、これはATOM 600KV/KGシステムと同様。遅延は、メーカーによると80~120ms程度とのことだ。
価格と発売時期
Vaxis Atom A5Hの送信機または受信機は現在、それぞれ499ドルで販売されているが、モニターと受信機をセットにすると899ドルとなり、99ドル安価になる。
詳細については、こちらのVaxisウェブサイトをご覧いただきたい。