ローランドは、ビデオ・ライティング・コンバーター「Roland VC-1-DMX」を発表した。このリアルタイムHDMI-DMXコンバーターは、ビデオ入力信号と1台/複数台の照明を同期させ、複雑でダイナミックな照明効果を作り出すことができ、MIDI/DMXプログラミングの時間を短縮できる。
ローランドは、AeroCaster、UVC-02、CGM-30と並んで、エキサイティングな機能を持つボックス、Roland VC-1-DMXを発表した。この製品は、映像・音響・照明をリアルタイムで自動化・同期化することができる。
VC-1-DMXは他に類を見ない。通常、映像と照明を同期させるためには、例えばResolumeのようなMIDI/DMXコントロールソフトを使って、自分ですべてのプログラミングをしなければならない。このようなVJソフトは様々な可能性を与えてくれるが、照明と映像を同期させるのは複雑で時間がかかる。
Roland VC-1-DMXの入出力端子
Roland VC-1-DMXは、180×115×41mm、570gの小さな金属製の箱だ。
HDMI入力とHDMIパススルー端子を備え、最大1920×1200、60Hzの解像度、または1080P、59.94フレーム/秒の解像度を取ることが可能。
また、VC-1-DMXをパソコンに接続するためのUSB端子も備えている。ビデオライティングコンバーターをコンピュータに接続すると、512のDMXチャンネルに渡って割り当てを変更することができる。
さらに、VC-1-DMXはUSB MIDIをサポートしており、Apple Logic Pro XやProToolsなど、コンピュータ上の照明や音楽制作ソフトウェアからDMXセットアップを制御することができる。
最後に、ディップスイッチにより、様々なDMX照明器具のプリセットマップを選択することができる。
反対側には、DC入力、RCAオーディオ入出力ポート、MIDI入力ポート、5ピンDMXと3ピンDMX出力ポートがある。
動作
Roland VC-1-DMXの入力にビデオ信号やオーディオ信号を接続すると、Lightningコントローラーがほとんどの作業を行う。処理エンジンが入力内容を分析し、映像からは色や明るさなどの情報を、音声からはビート、テンポ、音量などの情報を抽出する。
そして、VC-1-DMXは、入力信号に従って照明器具を自動化する。これにより、再生中の音や映像に完全に同期したダイナミックな照明効果を生み出すことができる。
簡単に言うと、VC-1-DMXはフィリップスのテレビ「Ambilight」と同じことをするのだが、よりプロフェッショナルな使用例を目指している。劇場やライブの照明技師などには便利なツールだ。
また、発想の転換をすれば、ミュージックビデオの撮影にも役立つと思われる。例えば、アーティストの曲をVC-1-DMXの音声入力に送れば、音楽と完全に同期してリアルタイムに照明をコントロールすることができる。
価格と発売時期
Roland VC-1-DMXの小売価格は約500ドルで、2022年5月頃に発売される予定。
詳しくは、こちらのローランドのホームページをご覧いただきたい。