Appleは、Mac Pro用の新しいGPUオプションとして、AMD Radeon PRO W6600Xを追加した。MPXモジュールとして提供されるこのグラフィックカードは、AMD RDNA 2アーキテクチャに基づき、8GBのGDDR6メモリを搭載する。また、「エントリーレベル」のMac Proには256GBから512GB SSDが標準搭載され、Radeon PRO 580XはAMD Radeon PRO W5500Xに変更された。
Apple Mac StudioとStudio Displayの発表に続き、同社はMac Pro用の新しいGPU、AMD Radeon PRO W6600Xも発表した。
このGPUは、AMD Radeon PRO W6000シリーズのうち、性能は劣るものの、最も手頃な価格のGPUだ。確かに、昨年発売されたW6800XやW6900Xなど、輝かしい性能を持つモデルもあるが、高価でもある。
AMD Radeon PRO W6600Xの特徴
AMD Radeon PRO W6600Xは、ハーフハイトタイプのMPXモジュールだ。W6000シリーズの一部として、AMDの最新のRDNA2アーキテクチャを採用している。
内部には、8GBのGDRR6メモリを搭載する。演算能力については、W6600Xは単精度で最大9.8テラFLOPS、半精度で最大19.6テラFLOPSの演算が可能。この数字を「標準的」なグラフィックスカードであるW5500Xと比較すると、2倍近い演算能力を持っていることになる。
カード背面には、HDMIとDisplayPortが2つずつ接続されている。AMD Radeon PROは、最大で4台の4Kディスプレイ、1台の5Kディスプレイ、または2台のPro Display XDRのポートに対応できることになる。
興味深いことに、このMPXモジュールはmacOS Monterey 12.3以降が必要で、Big SurやCatalinaとも互換性がない。
Mac Proベースモデルの新仕様
Appleは、Mac Proのベースモデルの仕様も強化した。ハイエンドコンピュータは、256GBから512GBのSSDストレージを標準搭載するようになった。また、老朽化したRadeon Pro 580X MPXモジュールはW5500Xに変更されている。
価格と発売時期
AMD Radeon Pro W6600Xは、現在発売中。mac Proのコンフィギュレーター内でのアップグレードは33,000円、後から購入する場合は77,000円で販売される。Mac Proのベースモデルは、これまでどおり659,780円から。
詳しくは、Appleのウェブサイトをご覧いただきたい。