frame.io Camera to Cloudの現在と未来
Cine Gear 2022でframe.ioにインタビューを行い、Camera to Cloudテクノロジーの現在と未来について聞いた。同社によると、10年後には「カメラはメディアカードを持たなくなる」とのこと。これは興味ある発言だ。
frame.ioのCamera to Cloud(C2C)技術は、プロダクションとポストの間の待ち時間を削減することを実現する。プロキシファイルをカメラからクラウドに即座にアップロードできるため、エディターや遠隔地の共同制作者は、ファイルの発送を待つことなく、すぐに作業を開始することができる。
この技術は、1年以上前から存在していた。しかし、本格的に普及したのは4月のNAB2022の時。実際、多くのメーカーがC2Cを組み込んだ初のクラウド接続デバイスを発表している。Cine Gear 2022では、frame.ioのMichael Cioni氏が、この技術がどのような道をたどるのか、非常に興味深い洞察を示してくれた。
frame.io カメラからクラウドへ:現在の状況
同社のCamera to Cloud技術には、すでに多くのデバイスが対応している。そのリストには、新しいTeradek Serv 4Kワイヤレスビデオトランスミッターや、NINJA V/V+用のAtomos Connectモジュール、Shogun Connectモニター/レコーダーなどが、含まれている。また、frame.ioは、FiLMiC Proなどのスマートフォンアプリでもサポートされているため、同社のクラウドベースワークフローにアクセスすることが可能。
これらのツールはすべて、カメラが撮影している内容の高品質なプロキシを即座にクラウドにアップロードする機能を共有している。したがって、クライアントやプロデューサーはリモートで画像をモニターでき、ビデオエディターはすぐに映像のカットと組み立てを開始できる。インターネットに接続できる環境であれば、利用可能だ。
今後の展開
確かに、現在は帯域がネックになっており、しばらくはプロキシファイルで我慢する必要がありそうだが、近い将来、高解像度のオリジナル・メディアが、撮影現場からポストまで瞬く間に転送される時代が来るだろう。
Michael氏によれば、彼が描く未来はほんの数年先のことだという。確かに、ネットワーク技術の最新の進歩は、地球の隅々までインターネット接続でカバーされる世界を急速に導いている。そうなれば、Camera to Cloudテクノロジーは、誰もが、どこでも、そしてより高画質なファイルにも対応できるようになるだろう。