キヤノンは、EOS C300 Mark III および C500 Mark II カメラの新しいCanon EU-V3 拡張ユニット、新しいフルフレームキヤノン シネマズームレンズ CN-E 45-135mm T2.4 との併用時の新しい表示オプション、新しいLUT、新しいAF機能、Canon IP(XCプロトコル)用の追加コマンドなどをサポートする無料のファームウェアアップデートをリリースした。
キヤノンのEOSシネマカメラは、いずれも過去にすでに何度かファームウェアのアップデートが行われている。フルフレームのキヤノンC500 Mark II(2019年に発表、ラボテストはこちら)とSuper35のキヤノンC300 Mark III(2020年に発表、ラボテストはこちら)は、どちらもまだキヤノンの「古い」一眼レフレンズマウント、EFマウントを搭載している。
一方、両機種とも最近また新しいファームウェアのアップデートが行われた。
EOS C300 Mark IIIとC500 Mark IIのファームウェアのアップデート
今回のファームウェアアップデートに含まれる新機能や改善点は、両機種ともほぼ同じだ。両機種とも、新しいキヤノンEU-V3拡張ユニット、新しいフルフレームキヤノンシネマズームレンズCN-E 45-135mm T2.4との併用時の新しい表示オプション、新しいLUT、新しいAF機能、キヤノンIP(XCプロトコル)用の追加コマンドなどがサポートされている。
EOS C300 Mark IIIがバージョン1.0.4.1へのアップデートを受ける一方、フルサイズ機のC500 Mark IIはバージョン1.0.6.1へのアップデートを受けている。C300 Mark III(1.0.4.1)の新しいアップデートのリストは、以下のとおり。
- EU-V3 エクスパンションユニット 3 のサポートを追加
- フォーカスポジションガイド機能の追加
- Canon IP [XC Protocol]の追加コマンドに対応
- 以下のレンズが装着されている場合、以下の機能が有効になる。CN8×15 IAS S/E1、CN8×15 IAS S/P1、CN-E45-135mm T2.4 L F、CN-E45-135mm T2.4 L FP
- 装着されているレンズの機種名や焦点距離などのメタデータを表示する。
- Tナンバーの表示
- 周辺光量補正、レンズ色収差補正に対応(EFのみ)
- デュアルピクセルフォーカスガイド]に対応(EFのみ)
- S&F撮影のフレームレートを24~120コマ/秒に設定した場合、顔検出と追尾が可能
- オーディオメーターの4CH表示への対応を追加
- 通常撮影とS&F撮影を切り替えた際の記録設定保持を改善
- カスタムピクチャー設定のガンマ/色空間に[Canon 709 / BT.709]を追加
- LUT、Sub Recの色変換に「CMT 709」を追加
- カスタムピクチャー設定のホワイトバランスに[Gゲイン]を追加
- CFExpress VPG 400 (Video Performance Guarantee)に対応
- INE-SERVOレンズ使用時の軽微な不具合の修正
EOS C500 Mark IIのファームウェアバージョン1.0.6.1には、上記のアップデートによる強化点に加えて、さらに1つのアップデートが含まれている。
- S&F撮影のフレームレートを24/25/30/48/50/60/100/120コマ/秒に設定した場合、AFが有効になるようになった。
なお、キヤノンによると、一度アップデートしたファームウェアのバージョンを以前のバージョンに戻すことはできないので、その点は注意が必要だ。
価格と発売時期
どちらのファームウェアのアップデートも、キヤノンのサポートウェブサイトから直接無料で入手できる。
現在、C300 Mark IIIは1,320,000円、C500 Mark IIは1,936,000円で販売されている。