パナソニックは、4K 1インチMOSセンサー、位相差オートフォーカス、オートトラッキング、手ブレ補正、高速ビデオ、V-LOG、HDR対応、5G無線伝送を搭載した4K PTZカメラ「AW-UE160」を発表した。カメラのカラーはブラックとホワイトの2色で、14,495ドルで予約可能。PTZカメラとしてはかなり高額だ。
パナソニックの新しいロボットPTZ(パン・チルト・ズーム)カメラは、マルチカメラによるテレビ・放送市場や、音楽ステージやその他のライブイベントの記録用に設計されている。遠隔操作のPTZカメラのポテンシャルを最大限に引き出すには、ステージ前面の天井や床のドリーなど、遠隔操作のドリーシステムと組み合わせて使用することが多く、さらに上下に動かすためのカメラトーテムも使用する。
AW-UE160 4K PTZ – 製品概要
パナソニックの4K PTZカメラ「AW-UE160」は、4K 1インチMOSセンサーを搭載し、F14/2000lxの高感度で、コンサート会場や教会など照明条件が厳しい場所での撮影に対応できる。F2.8~F4.5、焦点距離8.8mm~176.0mm(35mm換算で焦点距離24.5mm~490mm)の電動光学20倍ズームレンズを搭載している。
最大2160/59.94fps、1080/119.88fpsの高速フレームレートにより、スポーツ中継のリプレイ用スローモーションをHDで撮影することが可能。リモートカメラは、放送業界におけるIP伝送の標準規格であるSMPTE ST2110規格と5Gルーター(USBテザリング対応)に対応している。
手ブレ補正
従来のレンズ内2軸光学式手ブレ補正(ピッチ/ヨー)に加え、電子画像処理技術により追加補正を行うロール補正を搭載している。また、レールシステムやカメラアームなどの機材を使用する場所でも、ブレを抑えた安定した映像を撮影することが可能だ。
接続性
Panasonic AW-UE160は、HDMI、3G-SDI、IP出力に加え、12G-SDI出力、光ファイバー出力にも対応している。メインライン(12G-SDI)、確認用(3G-SDI OUT-1)、モニター表示用(3G-SDI OUT-2)の3系統で、複数の端子から同時に4K出力するシステムを構築することが可能だ。また、音声入力用としてXLR2系統を装備している。
背面パネルの端子に5GモバイルルーターをUSB接続することで、4K映像データをワイヤレスで伝送することができる。そのため、ケーブルが使えない場所や、より大きな屋外イベント会場でのイベントやライブ配信が可能になっている。
位相差オートフォーカス、タリーランプ
パナソニックAW-UE160は、位相差オートフォーカスとコントラスト検出オートフォーカスを組み合わせたシステムを搭載している。このシステムは、被写体を追跡し、動く被写体にピントの合った画像を撮影したり、複数の被写体にピントを切り替えたりするのに効果がある。特に、取材するチームの人数が多いスポーツイベントなどで有効だ。
また、カメラ背面にはタリーランプが追加されており、どの角度からでも状態を確認することができる。タリーランプは、フロント側とリア側を連動させて明るさを設定したり、タリーランプを完全に消灯させたりすることができる。追加された黄色のタリーランプは、現場で複数のカメラを使用する場合や、ストリーミングと録画を同時に行う必要がある場合に使用することができる。
V-LOG、HDR対応
V-LOGは、カラーグレーディングに適した広いダイナミックレンジと広色域の画像を提供する。LUMIX GH6のようなV-LOGを搭載したカメラと併用することで、安定した画作りで映像制作ができるため、かなり便利だ。また、出力インターフェースごとにV-LOGとV-709の2つの設定を独立して選択でき、カラーグレーディング用の4K V-LOG映像を同時に出力しつつ、現場でのモニタリング用にフルHD V-709映像を出力することができる。
HDR(ハイダイナミックレンジ)に対応しており、ハイライトの白飛びやシャドーの閉塞感を防止する。HLG/BT.2020に準拠したBT.2020色域に応じたカラーバランスにシフトして表示する。
ウェブアプリ
AW-UE160 PTZカメラの機能は、内蔵のWeb GUIで設定することができる。カメラのIP画像出力、設定、制御などのグローバルな設定は、IPネットワークで接続されたコンピュータのWebブラウザーを使って行うことが可能。PCやMacのほか、iPad、iPhone、Androidなどのモバイル端末でも操作が可能だ。
自動追尾型PTZソフトウェア
有償ソフトウェアアップデートで「自動追尾PTZソフトウェア」を提供することで、センサーを装着せずに顔認識で被写体を自動追尾することが可能だ。教室、イベント、シンポジウム、コンサートなど、被写体の顔や動きをカメラで追従させたい場面での撮影に向いている。被写体の顔が見えなくなると動体検知が行われ、カメラは被写体の追跡を続けることができる。
パナソニック AW-UE160 の特徴
- 新開発の4Kセンサーで高感度化
- モーター駆動の光学20倍ズーム F2.8~F4.5
- 撮影性能と操作性の向上
- 光学ローパスフィルターでモアレを低減
- オートフォーカスの向上
- 追加ソフトウェアキーの購入により、SMPTE 2110をサポート。
- クロップ+ズーム機能
- 光学ローパスフィルタによるモアレ低減機能
- HDR/SDR HLG/BT.2020対応、SDR/BT.709対応
- 2軸O.I.S.とロール方向補正(E.I.S.)のハイブリッド手ブレ補正機能
- シーンファイル機能強化
- カラーマトリックス制御を刷新
- 水平レベルゲージ表示機能、波形表示機能など。
同梱品
- AW-UE160 カメラボディ
- シーリングマウントブラケット
- ケーブルカバー
- ネジ付きセーフティワイヤー
リモートカメラコントローラー
パン/チルト、ズーム、フォーカス、アイリス、ゲイン、ペデスタル、シャッター、ホワイト/ブラックバランス、グリーン/レッドタリー、リモートシーン調整などのカメラ機能には、すべてのPTZカメラにリモートカメラコントローラが必要となる。
卓上型マルチカメラコントローラーユニットには、いくつかの種類がある。
- AW-RP150
- AW-RP60
- AK-HRP1010
- AK-HRP250G
- AW-SF100
- AW-SF200
- AW-SF300
価格と発売時期
パナソニックAW-UE160は、ブラックとホワイトがあり、14,595ドルで。
AW-SF100自動追尾PTZソフトウェアアップデートは、1,435ドル。
リモートカメラコントローラーAW-RP150は4,495ドル。
リモートカメラコントローラーAW-RP60は2,295ドル。
パナソニック リモートカメラコントローラー AK-HRP1010は4500ドル
詳しくは、パナソニックのホームページをご覧ください。