ソニーはこのほど、被写体を自律的に追尾して撮影することができるAIアルゴリズムを内蔵した4K PTZカメラの新製品「Sony SRG-A12」を発売した。最大4K30pで映像を記録できる4K Exmor Rイメージセンサーと光学12倍ズームを搭載している。
2022年9月、ソニーはフルフレームPTZカメラ「FR7」を発売し、PTZリモートヘッドにソニーFX6を搭載したようなイメージで捉えることができる。しかし、フルフレームのイメージセンサーを搭載したPTZカメラは、会議などでは被写界深度が浅いため、すぐにピントが合わなくなるなど、一長一短が見られる。
今回、ソニーはオールインワンPTZカメラ(FR7はレンズ交換式システム)を復活させ、より小さなイメージセンサーを搭載し、AIアルゴリズムの恩恵により、撮影中の人間を自動的にフレーミングして追尾することができるようになった。
SRG-A12 – 特徴
ソニーSRG-A12は、主にビデオ会議、遠隔教育、ライブストリーミング、放送用に設計された小型PTZカメラだ。このカメラは、1/2.5″型CMOSイメージセンサーを搭載し、最大UHD 4K、30フレーム/秒の映像を撮影することができる。
PTZカメラは、光学12倍ズーム(焦点距離4.4~52.8mmレンズ相当)、開放F値2~3.7を内蔵している。
SRG-A12の背面には:
- HDMI出力1系統、3G-SDI出力1系統。
- RJ45 LAN出力。
- RS-422およびVISCA制御プロトコルをサポートするRJ45制御入出力ポート×2。
- 3.5mmステレオオーディオ入力。
- 19.5V DCバレル電源入力。
カメラ前面には、タリーライトがある。最後に、1/4″-20三脚マウントがSRG-A12の底部にある。
ソニーによると、強力なモーターにより、スピーディーで正確なパン/チルト操作により、カメラはプレゼンターの動きを正確に把握することができる。カメラのパン/チルト/ズームは、付属のIRリモートコントローラー、オプションのRM-IP500リモートコントローラー、またはカメラをMac/PC/Windowsタブレットに接続してコントロールすることができる。
このように、技術的なスペックシートはこれまでに見たことのないものだが、このPTZカメラの主なセールスポイントはその内側にある。
SRG-A12 AIを活用した機能
SRG-A12は、オペレーターなしでショットを構成することができるAIアルゴリズムとアナリティクスを内蔵している。ソニーによると、このPTZオートフレーミング技術は、カメラのフレーム内にいる人の位置を自動的に検出し、追跡することができる。さらに、複数の人がフレーム内にいる場合でも、アルゴリズムが被写体をロックすることができる。
そして、フレーム内の人物が動いても、カメラが自動的にパン/チルト/ズームを行い、被写体が適切にフレーミングされるようにする。
カメラには、全身、ウエスト、クローズアップの3つの撮影モードが内蔵されている。また、最大256のプリセットカメラポジションを保存して呼び出すことができるので、同じようなコンテンツをよく撮影する場合には便利だ。
SRG-A40 – 特徴
SRG-A12と並行して、ソニーはSRG-A40も発売した。両機種の違いは、光学ズームだけだ:SRG-A12は光学12倍、SRG-A40は光学40倍: SRG-A12は光学12倍ズーム、SRG-A40は光学40倍ズームとなっている。
価格と発売時期
ソニーSRG-A12は391,000円で、SRG-A40は464,000円で販売中。
両モデルとも、カラーはブラックとホワイトの2色で、AC電源アダプター、IRリモートコントローラー1個、天井用ブラケット2個、ワイヤーロープ、HDMIケーブル固定プレート1個、その他必要なハードウェアが付属している。
詳しくは、こちらのソニーのホームページをご覧ください。