65mmセンサーを搭載したBlackmagic URSA Cine 17Kを解説
NAB2024の会場でブラックマジックデザインのブースに立ち寄り、ビジネス開発マネージャーのスチュアート・アシュトン氏から、近日発売予定のURSA Cine 17Kについて説明を受けた。このカメラはまだ開発中であり、今年末までに出荷が開始されることはないだろうが、どのようなものかを知ることはできた。
ブラックマジックデザインは、NAB2024の開幕を華々しく飾った。フルフレーム、ボックススタイルのPYXIS 6K、URSA Cine 12K、そして65mmセンサーを搭載した印象的なURSA Cine 17Kの3機種を発表した。
この記事では65mmモデルに焦点を当てるが、他のカメラやDaVinci Resolve 19のAIを搭載した新機能に関するビデオについては、NABの報道をフォローしてほしい。
Blackmagic URSA Cine 17K – 65mmシネマ撮影のためのゲートウェイカメラ?
まず始めに、Blackmagic URSA Cine 17Kの65mmセンサーの印象的なスペックを簡単にまとめておこう。ボディは12Kの兄弟機と同じようだが、センサーは巨大で、サイズは50.808×23.316mm(対角55.9mm)、解像度は17.520×8.040ピクセル。ピクセルピッチは2.8ミクロンとなっている。
Stuart氏によると、このセンサーはBlackmagic Design社内で設計されたもので、その開発にはかなりの時間を要したという。
このカメラには、ARRI LPLマウントまたはハッセルブラッドマウントが用意され、ユーザーは大判シネマグラスやスチル写真用に設計された中判レンズを装着することができる。
これまで、大判シネマトグラフィーは、ARRIのフラッグシップモデルALEXA 65のようなハイエンドツールを使用する、ごく一部のプロフェッショナルのみが利用できるものだった。しかし、予算に余裕があり、「フルフレームより大きい」ルックを求めるのであれば、現在では、例えばKIPONのアダプターのような中判からフルフレームへのスピードブースターを使うか、FUJIFILM GFX100 IIのようなハイブリッド中判ミラーレスカメラを使うのが最善の策だろう(ラボテスト/レビュー)。
しかし、NAB 2024では、変化の空気がある。アメリカのOFG Customsは最近、富士フイルムGFX100 IIのシネマ用途向け改造バージョンを発表した。もちろん、ブラックマジックデザインはURSA Cine 17Kでステージに立つ。
このような大型センサーとなると、サイズに加えて解像度が大きな関心事となる。本当に17Kが必要なのか疑問に思うかもしれないが、合成、VFX、ヘビークロップなど、特定の用途があることは確かだ。
価格と発売時期
URSA Cine 17Kは年内には発売されない。現在、この65mmフォーマットのシネマカメラの価格に関する情報はない。参考までに、新しいBlackmagic URSA Cine 12Kは14,995ドルで予約受付中だ。
詳細はブラックマジックデザインのウェブサイトをご覧ください。