Gary Fong監督がハリウッド映画を撮っている。それもソニーのα6300とα7SIIでだ。これらの小さな民生用のデジタルカメラで、ハリウッド級の映画が撮れるのだろうか?
映画Best F(r)iendの製作
フォトグラファーであり企業家であるGary Fong監督、そして彼の友人であるTommy WiseauとGreg Sesteroが映画を作った。状況を少し話しておこう。2003年、俳優であり、ライターであり監督であるTommy WiseauがGreg Sesteroと映画を作ろうということになった。“ルーム(The Room)”という題の映画だが、このときまだ最悪の映画のひとつで、B級映画と評価されていた。
https://www.youtube.com/watch?v=EE6RQ8rC8hc
Gary Fongは、Wiseau,もそうだが、いろいろなことをやっている。結婚式のカメラマンであったり、ライトボールを発明してみたり、あるいは映画の脚本を書くこともあった。しかし、今はWiseauとGreg Sesteroと組んで、映画Best F(r)iendsを作ろうとしている。今回は監督を務めている。Wikipediaによると、撮影はロサンゼルスとカナダのブリティッシュコロンビア州ケロウナで行われた。
さて、cinema5Dの読者にとっての本題に入ろう。この映画は全編ソニーのα6300とα7SIIで撮られた。またほとんどのシーンでソニーのGマスターレンズ、50mm F1.4、85mm F1.8、24-70mm F2.8が使われている。トレーラーは難解なので、あまり詳しくは書かないが、是非自分で考えてみて欲しい。PetaPixel.comにコメントが載っている。
色々評価があるが、一つだけ言えるのは、これはハリウッド映画ではない、ということだ。チームは今、劇場公開を目指して活動している。
他の例
これらのカメラで映画が撮れるということの良い例であるか分からないが、いずれにしても、超重量級で超高価なハイエンドシネマカメラではなく、これらの小さなカメラで撮られたというのは印象的だ。
もちろん、民生用のカメラがこのような使われ方をしたのは初めてではない。下の映画がいつ、どのカメラで撮られたか分かるだろうか?
実は2013年にパナソニックのGH2で撮られたものだ。信じられないくらい違和感がない。
これら2本の映画の例から分かるように、今やこれらの小さなデジタルカメラが映画に使われる時代なのだ。大きく、高級なシネマカメラでないと映画は撮れないということではなく、その気になれば十分使えるのだ。今回の例はちょっと変なB級映画だったけれども、小さなデジタルカメラでもこれくらいの映像が撮れるのだということを分かっていただけたと思う。