先週、Kesslerは、Kwik Railを発表した。これは、同社のShuttle Dollyのような、台車付属のレールシステムだ。
自分はレールシステムを何度も使用しており、その映像効果は今や欠かせないものだが、レールを持ち運びには閉口している。まず、一般に購入できるレールは通常かなり長いため、普通の車で運搬するのは難しい。それらは3mとか5mの長さだからだ。 しかし反面、レールの接続点ではどうしても段差ができてしまうので、できるだけ長くしたい。なお、長尺のレールは、輸送や保管によほど注意していないと、時間の経過とともに微妙に曲がってしまう。そのため撮影したショットの動きが、微妙に歪んでしまうのだ。
しかしShuttle Dollyのようにしっかり作られた小型のレールシステムなら、パンサーのような本格的なドリーシステムの代用になる。特に、予算が厳しい場合や、小規模の現場、あるいは簡単に持ち運びたい場合などは、非常に有用だ。
運搬時もコンパクトに収めるため、Kwikレールシステムはうまく考えられている。ロッドを接続する溝が切ってあるので、クランプなどが不要で、接続点も段差がないので、カメラの動きに悪影響をおよぼす事はない。レールの長さは、4インチ(正確には42.375インチ=107.6cm)と2インチ(同23.875インチ=60.643 cm)の2種類がある。接続部を保護するアルミ製プロテクターが付いており、万一どこかにぶつけても歪むことはない。また、このシステムは、より肉厚があり頑丈なアルミ製のパーツを使用しているが、従来のスピードレールシステムよりも大幅に軽量化されている。なお、Kwikレールシステムは、他の製品と異なり、ドリーシステム専用に設計されている。
更に、このロッドはレールとして使用できるだけでなく、レールクランプとフィートアダプタを使うと足として使用できる。即ち、パーツの種類が減るので、収納が効率的にでき、持ち運びが楽になり、現場で柔軟に組み立てる事ができるのだ。
Kwikレールシステムには42インチと24インチのバージョンが有り、Kesslerのウェブサイトで購入できる。