NABに先立ち、米国と欧州ソニーからビッグニュースが飛び出した。α9だ。世界初の24.2 メガピクセル35mmフルフレーム積層型Exmor RS™CMOSセンサーを搭載。14ビットRAW静止画記録など多くの新機能を採用していおる。早速概要を見てみよう。なお、日本での発表はまだない。
α9の概要
この新しいカメラには、非常に多くの新技術が搭載されている。各機能を掘り下げる前に書き出してみよう。
- 世界初のフルフレーム24.2メガピクセルCMOSセンサー
- ビデオは最大4K(3840×2160)/30p
- フルHD で120fps記録
- 最大20fpsのブラックアウトフリー連写で241枚までの RAW / 362枚までの JPEG画像記録
- 1 / 32,000秒までの速度でブレのないサイレント撮影
- 693点フォーカルプレーン位相差検出AF、秒間60回の AF / AEトラッキング演算
- ファイル転送用Ethernetポート、デュアルSDカードスロット、大容量バッテリー搭載など各種プロフェッショナル機能
- 5.0ステップシャッタースピードを備えたボディ内5軸手ぶれ補正
ソニーα9の中心には、新たに開発された世界初の35mmフルフレーム積層型Exmor RS™CMOSセンサーを搭載。これに加え、アップグレードされたBIONZ Xエンジンと、全体の性能を最大限にするフロントエンドLSIを備えている。
高速、ブラックアウトフリーの連写(最大20fps)、秒間60回の AF / AEトラッキング演算、最大1/32,000秒のシャッタースピードなどが可能となっている。
フォーカスは、フレームの約93%をカバーする693点位相差検出AFを搭載。ソニーによれば、このシステムはα7RIIと比較して約25%速いとしている。
大容量バッテリーとデュアルスロットメモリー
多くの高機能を搭載しているため、バッテリーの消耗が気になるところだ。ソニーはWバッテリーの約2.2倍の容量を持つ新しいZバッテリーを開発し、α9に採用した。また、UHS-II SDメディアカードスロットを2基搭載している。
α9は、約3,686kドットの高解像度、高輝度Quad-VGA OLED Tru-Finderを搭載している。新しい光学設計で、両面非球面レンズなどにより0.78倍となっている。輝度はα7R IIのXGA OLED Tru-Finderの2倍で、60fpsか120fpsにフレームレートを選択できる。背面のLCDスクリーンは、タッチコントロールとチルトが可能。
5軸手ぶれ補正も改良された。シャッターボタンを半押しすると、ファインダー内や液晶画面上で手ブレ補正効果を確認することができ、フレーミングとフォーカスを確認し、連続してモニターすることができる。
メニューはカスタマイズ機能が強化されており、「マイメニュー」機能で30個までのメニュー項目を登録し、必要に応じて即座に呼び出すことができる。
また、非圧縮14ビットのRAW静止画を撮影することが可能としている。
ビデオ機能
α9はフルフレームイメージセンサーで最大4K/30p(3840×2160)のビデオ録画が可能。ピクセルビニングなしの全画素読み出しで6Kの映像をオーバーサンプリングして高品質の4K映像を生成する。なお、super35mmサイズでの撮影も可能。
また、カメラはフルHDで最大100Mbps/120fpsでの記録が可能。これにより、1/4倍速や1/5倍速といったスローモーションを得ることができる。
まとめ
まだ概要しか分からないが、羊の皮を被った狼と言えるだろうか。来週から始まるNAB2017 でしっかり見てみたい。
ただ、α9はS-LogやLUT(まだ100%確証は得ていない)は搭載されて無く、また、4K/60pや4:2:2 10bitも採用されていないので、どちらかと言えば静止画向きのカメラと思われる。残念ながら、映像制作者には完璧なカメラではないようだ。将来の進化に期待したい。
米国での価格は約4,500ドル、発売は米国で5月、欧州で6月としている。
米国ソニーのWebサイトはこちら。(英語)