Quantaイメージセンサーは、次世代のフォトグラフィックイメージング技術とも呼ばれているが、従来のCMOSイメージセンサーよりも感度が高く、高品質の撮影が可能となる。
今までにも、「月がない夜にクローゼットで黒い猫を撮ること」ができる革新的な新技術を搭載したセンサーはあった。しかし、多くの世界中のカメラでは、依然として古い第一世代のシリコンウェハー上で、「更に多くのピクセルを vs 更に高性能のピクセルを」の戦いが繰り広げられているのが現状だ。
Quantaイメージセンサーの概要
Dartmouth Thayer工科大学のエンジニアはこの新しい画像技術を開発したが、これは医療やライフサイエンスの研究、セキュリティ、写真撮影、映画撮影などの分野で、高品質の低照度映像の撮影に貢献するだろう。
「QISは、カメラで画像を撮影することにおいて画期的な変化です」とOpticaに掲載されたFossum氏の記事の共同執筆者Jiaju Ma氏は述べている。近年登場した新しいイメージング技術の中で、Quantaイメージセンサーはいくつかの理由で最先端を走っているように見える。Ma氏によると、QISには以下のようなユニークなプラットフォーム技術が組み込まれている。
- 研究チームはこの非常に小さなピクセルに”Jots”という名前を与えたが、これは光のひとつの光子を検出するのに十分な感度を持つ
- 超高速スキャン
- スケーラビリティは1から数百メガピクセル
- 今日のCMOSイメージセンサー技術と同等の低コストと大量生産が可能
今年の初め、Masoodian氏、Ma氏、Fossum氏の研究者達は、この技術の開発と多くのアプリケーション対応のため、スタートアップ企業のGigajot Technology社を共同設立した。
間もなくシネマカメラやスマートフォンでも、大判のQuantaイメージセンサーを見ることになるだろう。デジタルフォトと動画映像の市場はセンサー技術の革命に直面していると言える。
Quantaイメージセンサーの詳細については、phys.orgの記事とOpticaの記事を参照いただきたい。
他の新しいセンサー技術については、以下の記事も参照していただきたい。
- iPhoneに新型センサーカメラ? - AppleがInvisageのQuantumFilmセンサー技術を取得
- The Future of Image Sensor Technology – Beyond the Bayer CFA
- New Panasonic OPF CMOS Global Shutter Sensor Technology Revealed