Apeman TRAWOのアクションカムレビュー - GoProにどこまで迫ったか?
アクションカムの市場は、近年競争が激化しており、多くの中国メーカーが、低価格のカメラを発売して、マーケットリーダーのGoProに競争を挑んでいる。ここにまた、中国からの別の新しい挑戦者、Apeman TRAWOが製品を発表した。
GoProに迫る機能とボディの外観
Apeman TRAWOカメラの仕様を見ると、f1.8レンズとパナソニックイメージセンサーが採用されているのが目を引く。他のメーカーはf2.8レンズとソニーのイメージセンサーを使用するケースが多いが、これらとは一線を画する仕様となっている。
記録モードは、4k/30p(24pや25pモードはなし)、2.7k/30p、1080/60pおよび720/120pとなっている。
注:Apemanのウェブサイトでは、カムは2.7k/60pと1080/120pモードを持つとしているが、テストしたモデル(V2.1.0.1-AファームウェアA100)では利用できなかった。Apemanにメールで尋ねたところ、同社はこれを確認し、謝罪した。これらのモードが将来可能になるかどうかは不明。
主な特長
こうしたやり取りを経て、ウィーンの晴れた午後にテストしてみた。以下が気付いた点。
- 組み立て品質は良好で、付属品も豊富に同梱されている
- 防水ハウジング(同梱)を付けると音質が損なわれる
- 4k/30pモードは非常に高精細
- かなりコントラストのある画像で、グレーディング用の「フラット」なルックは用意されていない
- 他のモードではディティールが不足している。 1080/60pモードはフルHDのようには見えない
- 電子手ぶれ補正はうまく動作するが、画像が20%クロップされる
- オーディオは他のアクションカムと同程度で良くはない
- バッテリー持続時間は平均的。30分撮影すると、バッテリー警告表示が赤くなった
GoPro Hero 6 Blackとの比較
これは不公平な比較だということは分かっている。GoPro Hero 6の価格はTRAWOの4倍だ。しかし、TRAWOがGoProにどれだけ迫ったか、ぜひ見てみたい。
- GoProはTrawoよりも広角だが、どちらも魚眼レンズで、これは個人的には好きではない
- レンズに関してはと、TRAWOのf1.8と言うのは疑問が残る。同じ設定でf2.8レンズのGoProのほうが動きのブレがはるかに少なく、シャッタースピードが速いことを示している。
- GoProの品質感のほうがはるかに高く、タッチスクリーンも備えている
- GoProは防水ハウジングが不要で、オーディオクオリティーに有利
- GoProは4k/60p、2.7k/120p、1080/240pなど、より多くのフレームレートを選択できる
- GoProの電子手ぶれ補正は優秀で、クロップも12%に留まる
- GoProのほうが全体的にはるかに優れた画像で、ハイライトを良好に保つプ「フラット」モードも用意されている
- TRAWOのバッテリーアラームが赤に変わっても、バッテリーはまだ50%残っている
解像度とダイナミックレンジについては、下の画像で分かる通り、GoProのハイライト処理の方がはるかに優れている。また、1080/60pモードの画像のディティールと解像度も良好だ。
自分にとっては、アクションカムは高精細の高フレームレートモードが必須だ。 TRAWOの最大値は、720/120pでしかない。高解像度では1080/60pしか選択肢がない。GoProの場合は2.7k/120pと1080/240pモードが選択できる。
まとめ
TRAWOは多くのアクセサリーが付属しているが、価格はかなり安価だ。これもテクノロジーの進化と言ってよいだろう。約100ユーロで4kカメラが手に入るのだ。同社のIndiegogoキャンペーンは始まったばかりだが、テストしたものは完成品で、未完成の資金調達目的の誇大広告ではない。
ただし、アクションカムで重要なのは、画質とフレームレートで、これを考えるとGoPro Hero 6 Blackのほうがはるかに勝っている。
Music Credit:
Band: Lathé Swing
Song: Swing 39
(Creative Commons License)