最新のAdobe CCアップデートでは、改良されたレスポンシブデザイン機能、直感的なモーショングラフィックス、能率的なオーディオツールが追加されている。
Adobe Premiere Pro CC
最新のAdobe CCアップデートにより、Premiere Proは複数のプロジェクト間での同時編集を可能とし、ユーザーはシーケンスのコピー、編集、複数のプロジェクト間での共同作業やプロジェクト共有に柔軟に対応できるようになった。以前は、Premiere Pro CCは一度に複数のプロジェクトを開くことができず、ユーザーはプロジェクト全体、あるいはシーケンスをインポートする方法しか用意されていなかった。この改善により、プロジェクトで個別に作業するよりはるかに簡素化され、効率的な作業が可能になった。
同時に共有するプロジェクトにアクセスし、作業する機能が用意された。大規模な制作や複数のエピソードやシーケンスを含むプロジェクトでは、同時に編集を進めることができ、編集時間と全体的なワークフローを改善できる。読み取りのみ、あるいは編集まで可能など、ユーザーに応じて特定のアクセス権を付与できるが、これはCCT(グループ向け)およびCCE(企業向け)ユーザーのみ利用できる。
新しいAdobe CCアップデートでは、Premiereのバーチャルリアリティと全方位ビデオ機能の改善もされている。これには、VR環境でのトランジション、タイトル、オリエンテーションベースのオーディオが含まれる。注目される改良点はAdobe Immersive Environmentだ。プロジェクトを完成させてエクスポートする前に、編集者はタイムライン上でVRヘッドセットを使用して確認することができる。キーボードのショートカットを使用して、リアルタイムで確認しながら修正することもできる。ステッチメディアとステレオスコピックメディア間でVRタイムラインに適用されるエフェクトも、醜い効果や継ぎ目が見えないように改善されている。
Premiere Pro CCのEssential Graphicsパネルも改良された。レスポンシブデザイン機能は、アニメーションキーフレームのイン/アウトに影響を与えずに、グラフィックやテキストの変化に直感的に対応する。エフェクトを実装するため、複数のグラフィックスレイヤーを同時に編集することもできる。フォントをお気に入りに登録し、プログラムモニターでプレビューすることもできるようになった。レスポンシブデザインは、Adobe Stockで提供される多くのモーショングラフィックステンプレートと連携して機能する。
Adobe After Effects CC
After Effects CCのアップデートでは、JSONデータファイルを使用したエフェクトとアニメーションの統合が強化されている。これらはネイティブにプロジェクトにインポートすることができ、infographicsで使用されるようなグラフやチャートを作成する。データストリーム内の補間は、エフェクトパラメータをデータグループに単純にピックウイップすることで自動的に実行され、より高速かつ効率的なアニメーションを実現する。
After Effects CCのパフォーマンスも改善され、Mercury GPUエンジンはレンダリング時にモーションブラー、レイヤー変換、重いエフェクトを加速する。これは、統合された3DアプリケーションCinema 4D Liteを使用してAfter Effectsのコンポジションで3Dオブジェクトを合成する際に便利な改良点だ。
After Effects CCのその他のアップデートでは、図形のパスポイントをシェイプ、レイヤー、エフェクトにアニメートし、新しいデータ駆動機能にリンクする機能がある。キーボードショートカットのマッピングも視覚的に改善されており、Premiere Pro CCのフォントメニューやVR編集と同じ改善が見られる。
Adobe Audition CC
Adobe Audition CCには、ダイアログなどのサウンドが発せられると、音楽の音量が自動的に下がるAuto-Duckingなど、いくつかの更新された機能がある。ソフトウェアはダイアログを検出し、音楽の音量に対してそれを測定し、自動的にタイムラインで音楽の音量を落とす。キーフレームのように、フェードの応答性や感度などのパラメータを調整できるが、処理時間は極めて短い。
その他のアップデートでは、ミックスダウンのパフォーマンスが向上し、以前のCCバージョンより400%速い処理ができるようになったと同時に、タイムラインで再生中にエフェクトやパラメータを変更することもできる。
全体的に見ると、このAdobe CCのアップデートでは、Adobeの多くのユーザーにとって有益な、直感的な改良が数多く追加されている。新しい機能とアップデートの詳細については、こちらを参照していただきたい。また、こちらでAdobe CCサブスクリプションにサインアップできる。
Adobe CCのWebサイトはこちら。