Adobe MAX 2022の期間中、同社はPremiere Prの最新バージョン23.0を発表しました。この新バージョンでは、ARRI ALEXA 35のARRIRAWファイルおよびProResファイルに対応した。また、いくつかの新しいグラフィック/タイトル機能が追加され、ほとんどのアップデートはパフォーマンス向上が中心となっている。Adobe After Effectsも、ネイティブH.264エンコーディング、選択可能なトラックマット機能、一般的なパフォーマンスの改善などのアップデートが行われた。
Adobeは、定期的にソフトウェアを改善し続けている。実際、1ヶ月も前にAdobe Premiere Pro 22.6では、新しいグラフィックツールやオーディオ自動ダッキング機能が導入された。
そして今回、Adobe MAX 2022の期間中に、最新のメジャーバージョンAdobe Premiere Pro 23.0をリリースした。
Adobe Premiere Pro 23.0の新機能
このAdobe Premiere Pro 23.0のアップデートについて、まずはレガシータイトラーに別れを告げる。実際、Adobeは長い間、エッセンシャルグラフィックスが、古いタイトルツールに取って代わると告げてきた。
Essential Graphicsパネルについて言えば、Adobe Premiere Pro 23.0のほとんどのアップデートは、以下のようなものだ。
- グラフィックの内側と外側のストローク:内側/中央/外側のストロークで、より多くのテキストをコントロールができるようになった。
- 柔軟な整列コントロール:Premiere Proのプログラムモニターで、テキストとシェイプのエレメントをワンクリックで簡単に整列できるようになった。
- タイムライン上でのタイトルの一括編集:シーケンス内の複数のタイトルクリップを選択し、フォント/フォントサイズ/カラー/バックグラウンドなどの変更をすべてのクリップに同時に適用することができる。これにより、クライアントから編集の変更を求められた際に、時間を大幅に短縮することができる。
さらに、Adobe Premiere Pro 23.0は、ARRI ALEXA 35のARRIRAWとProResファイルをサポートするようになった。最後に、Apple Silicon Macでは、長い間Premiere ProのRosettaモードでしか利用できなかったAAFがサポートされる。
パフォーマンスの向上
Adobe Premiere Pro 23.0の大きな変更点は、パフォーマンスの改善にある。
- GPUアクセラレーションにより、10ビットAVCイントラフォーマットがApple Silicon Mac上で最大2倍高速化
- Lumetriスコープ用のGPUアクセラレーション
- Premiere Pro 23.0は、MacとWindowsの両方で、シーケンスレンダリングのデフォルトコーデックとしてApple ProRes 422 LTを使用するようになった。
- マルチフレームレンダリングにより、After Effectsのモーショングラフィックテンプレートは、Premiere Proで2倍速くレンダリングされるようになった。
After Effectsの新機能
Adobe After Effectsは、以下のような新機能も備えている。
- 選択可能なトラックマット:以前は、マット処理する各レイヤーに対して個別のマットを作成する必要がった。選択可能なトラックマットでは、レイヤースタック内の位置に関係なく、1つのマットを多くのレイヤーに適用できる。
- テキスト、アニメーション、デザイン要素用の50種類の新しいアニメーションプリセット
- 新しいコマンドを使ったフォーカス・キーフレーム・ナビゲーションにより、特定のプロパティやレイヤーのキーフレームにフォーカスすることが可能
- ハードウェアアクセラレーションによるH.264のネイティブエンコーディング。
また、After Effects Betaでは、3Dモデルのインポート、プロパティパネル、OpenColorIO/ACESカラーマネジメントなどの新機能が追加されている。
価格と発売時期
すでにAdobe Creative Cloudのサブスクリプションユーザーは、現在Adobe Premiere Pro 23.0とAfter Effectsの最新バージョンにアップデートすることができる。
詳しくは、こちらのアドビのホームページをご覧ください。