Adobeは、主にサウンド編集時のユーザーエクスペリエンスの向上に焦点を当てたPremiere Proの新しいベータ版をリリースした。タイムライン上のオーディオクリップの新しいインタラクティブなフェードハンドル、エッセンシャルサウンドパネル内のAIベースの自動オーディオカテゴリタギング、再設計されたFXバッジ、ダイナミック波形などの改善が含まれている。
ご存知の通り、ビジュアルをより良いものにしたいのであれば、良いサウンドは欠かせない。しかし、サウンド編集はそれ自体が芸術であり、特にあなたが初心者の編集者であったり、厳しい締め切りに追われているベテラン編集者であったりする場合、非常に困難な作業になる可能性がある。
Premiere Proには、エッセンシャルサウンドパネルに搭載された直感的なオーディオツールがすでに用意されているが、Adobeはこのプロセスの時間を短縮する新機能を発表した。
Adobe Premiere Pro (beta) – オーディオワークフローの改善
まずはじめに、オーディオクリップの上部コーナーに、新しいインタラクティブなフェードハンドルが表示されるようになった。ハンドルをクリックし、左右にドラッグすることで、フェードイン/アウトやクロスフェードのオーディオトランジションを素早く追加し、そのデュレーションも調整できる。さらに、ハンドルを上下にドラッグすることで、フェードのタイプ(またはコサイン値)を調整できる。
これまでは、エフェクトパネルからトランジションを目的の編集ポイントにドラッグ&ドロップするか、カットを選択してキーボードショートカットを押すことで行っていたオーディオフェードの追加作業がスピードアップする。これはありがたい機能ではあるが、Adobeがこのゲームに乗り遅れたのは間違いない。
一方、編集ワークフローをスピードアップするために、アドビはSensei AIモデルをうまく活用している。10月に初めて発表された、エッセンシャルサウンドパネル内のAIベースのオーディオカテゴリータギングにより、ソフトウェアはコンテンツ(ダイアログ、ミュージック、アンビエンス、サウンドFX)に基づいてオーディオクリップを自動的に識別することができる。
ここで目新しいのは、各オーディオクリップに新しいインタラクティブなEssential Soundバッジが表示され、その種類を視覚的に識別できることだ。バッジをクリックすると、エッセンシャルサウンドパネルに直接移動するので、素早く変更できる。
また、既存のFXバッジのデザインも変更され、クリップに適用されているオーディオエフェクトの確認や、必要に応じて追加したり、既存のエフェクトの調整を簡単に行えるようになった。また、FXバッジをダブルクリックすると、エフェクトコントロールパネルにリダイレクトされるようになった。
さらに、オーディオトラックの高さを調整する際に波形のサイズが動的に変更されるようになり、クリップのタグ付けに新しい色が利用できるようになった。これらの改善により、特に小さな画面で編集する際に、サウンドを扱いやすくなるはずだ。
価格と発売時期
すでに有効なサブスクリプションをお持ちの方は、Adobe Creative CloudのデスクトップアプリからPremiere Proの最新ベータリリースをダウンロードできる。
最後に、アドビは、AIを活用したEnhance Speechベータ機能(このビデオで実際に見ることができる)を来月から一般提供すると発表した。
詳細はアドビのウェブサイトをご覧ください。