AdobeがPremiere Pro CCをアップデート - 安定性の向上と機能追加
アドビは、NAB 2019でCreative Cloudアプリケーションの新機能と機能強化を発表した。アドビのPatrick Palmer氏にインタビューを行い、Adobe Premiere Proのアップデートと安定性の向上について話を聞いた。
アドビシステムズは、NAB 2019に先駆けCreative Cloudアプリケーションに対しかなり大規模なソフトウェアアップデートをリリースした。NABでのインタビューでは、ビデオ編集ソフトウェアAdobe Premiere Proにのみ焦点を当てている。他のビデオ関連アプリケーション(Adobe After Effects、Adobe Audition、およびAdobe Character Animator)の新機能については、Adobe Creative Cloudの記事を確認していただきたい。
Patrick氏は、同社は安定性の問題を修正することに努力していると語っていた。これはAdobe Premiereに関する大きな問題のひとつだ。一例として、アドビは、Premiereで安定性やその他の問題を引き起こす可能性があるGPUドライバーがあるかどうかを知らせることができる分析ツールを導入した。 Premiereで高解像度、高ビットレートの映像を編集する場合、GPUドライバーを更新すると、GPUアクセラレーションと全体的な編集速度が向上することがよくある。
また、Adobeはユーザーの声に耳を傾け、ユーザーからのフィードバックを真剣に受け止めている。同社は1年前にUserVoiceと呼ばれるフィードバックプラットフォームを導入し、これは非常に有用であることが証明されている。その一例が、ルーラーとガイドと呼ばれる新しいAdobe Premiere機能だ。これは、多くのPremiereユーザーから要求されているため、アドビは新しいバージョンで実装することを決定した。この新機能は、PremiereとAfter Effectsの間でも互換性があり、転送可能だ。
他の新しいPremiere Pro機能はFreeform Projectと呼ばれている。その目的は、視覚的にメディアを整理してストーリーボード化し、ショット選択のレイアウトを保存することだ。オープンなキャンバスの形をしており、ストーリーのアイデアをブレインストーミングしたり、アセンブリを編集したりするプロセスが簡単になる。フリーフォームパネルのクリップは、サイズやカラーコードが異なっていても問題ない。また、グループ化して編集プロセスを視覚化することもできる。
アドビはさらに、フォントを使ったワークフローの改善、Lumetriカラーのマスクトラッキングの高速化、GPUアクセラレーションの向上、オーディオ処理の向上などに向けて、テキストツールを導入した。繰り返しになるが、Adobe Premiere Proの新機能および改善点のリストについては、4月のAdobe Creative Cloudアップデートの記事を参照していただきたい。
新機能は、Adobe Creative Cloudの最新アップデートですでに利用可能。アドビは、通常1年に2回ファームウェアアップデートをリリースしている。従って、IBC 2019の頃にも次のアップデートがあるだろう。