Angelbird工場見学
Angelbirdはオーストリアに拠点を置く、メモリーカードとSSDを製造する企業だ。今回は同社の工場を訪問し、メモリーカードやカードリーダー、カスタムメイドのSSDレコーディングソリューションがどのように作られているのかをレポートする。
今回は同社の工場を訪問し、企業の哲学と戦略についてインタビューを行った。社名やロゴの背後に何があり、誰がいるのかを知ることで、その会社の「顔」が見えてくる。
オーストリアの列車は日本に比べて快適とは言いがたいが、ウィーンの平坦な都会の風景から一転、アルプスの山並みを眺めることができ、その感動はひとしおだ。ウィーンから西へ電車で7時間、ドイツ、スイス、リヒテンシュタインの間に位置するオーストリアのフォアアールベルク州は、スキーリゾートとアルプスの風景を楽しむのに最適な場所だ。そして、Angelbirdの共同創業者であるRomanとMarkの両氏がビジネスを始めた場所でもある。
エンジェルバードは、メモリーカードを製造している数少ない企業のひとつ。今回、私はメモリーカードがどのように作られているかを見るために、長い旅に出た。エンジェルバードの工場やオフィスで出会った人たちのひたむきさ、親しみやすさが、私の心を捉えた。山や湖、あるいは新鮮な空気のせいかもしれないが、滞在中の時間の流れや全体のリズムに何か違いがあったのは確かだ。
エンジェルバードという会社
その技術力を頼りに、カメラ専用のメディアカードやストレージを制作している。すべてが “自社製 “なのだ。CFexpress Type B、CFast 2.0、SDカード、カードリーダー、そしてARRI、Atomos、RED向けのカスタムメディアのデザイン。また、上記すべての製造と生産(SDカードを除く)は、オーストリアで行われている。
「製造・生産」といえば、カードの接着・固化、テスト、SSDの1台ずつの梱包など、生産ラインの多くが実際に手作業で行われていることに非常に驚いた。
Angelbirdsのカードと一般的なカメラの互換性テストは、ファームウェアのアップデートがあるたびに、また最初からやり直すという面倒な作業だ。
記録型メモリーカードは、何か問題が起きると大変なことになるので、常に注意を怠らないようにしなければならない。同社は、独自に開発したツールで93%の情報復旧率を誇る。
今回は、言葉よりも映像の方が分かりやすいので、上の動画を見ていただきたい。
また、Roman、Belinda、Natalia、Christopherの各氏をはじめとするチームのメンバーが、メモリカードがどのように製造されるかについて、できる限りのことを教えてくれたことに感謝する。