デイライト300D MK IIは、アプチャー(Aputure)の第1世代のCOB(チップオンボード)ライトから改善され、一般的なLEDライトの欠点を克服している。筆者は数週間使用して、さまざまなフィールド撮影で試用してみたのでレビューをレポートする。
今年初めのNABで300D MK IIが発表されたが、従来モデルの300Dのユーザーフィードバクを反映したことが良く分かる製品だ。 FacebookのAputureユーザーグループにアクセスすると、真剣に議論するユーザーコミュニティが見つかる。このようなコミュニティの支援により、新しい300D MK IIは大幅な改善がされている。メーカーがユーザーの声を聞くのは重要なことで、他のメーカーにもこうした動きがあることが望まれる。
このレビューでは、テレビ番組、ミュージックビデオ、製品コマーシャルで300D MK IIを使用している。 今回のレビューにあたり、考えられるすべてを試してみた。実際の現場で使用することにより、その実用性をレビューすることができる。
組み立て
同社の製品を組み立てる時に問題が発生したことはないが、今回も特に問題は無かった。キットなので、組み立ててすぐに使用できる。従来のものよりも堅牢なケースに収納されている。ペリカンスタイルのケースではないので多少神経質になるが、特に問題は無い。同社は、このケースは約100Kgの圧力に耐えられると述べている。
300D MK IIはアルミニウム製の筐体で、ヨークは360度回転するため、取り付けの自由度は高い。
デュアルバラストコントローラーは特に印象的で、重たい金属製ブラケットを使用してスタンドに簡単に取り付けられる。壊れやすいアンテナが無くなっているのは嬉しい。また、コントローラーをバラストと組み合わせることでケーブルが削減され、ライトのセットアップも前世代よりも早くできる。残念ながら、スタンダードリフレクターを取り外すと、第2世代のフレネルは300D MK IIと同じケースに収まらない。個人的には常にキットのリフレクターの代わりに第一世代のフレネルを使用していた。
ファンノイズを300Dと直接比較する機会は無かったが、デュアルファンのMK IIはかなり静かで、オーディオ部門からの文句は無かった。
出力
300D MK II は高出力ながら手頃な価格で入手できる。 プラスチックのような感触を持つRayzr 7 Fresnelを除いて、これまでのところLEDライト(特にハードライト)で、同等のサイズや価格のものを見たことがない。 300D MK IIには多くの特徴がある。ライトを昼間のシーンとして屋外から照らし、家の中からSidus Bluetoothアプリを使用して照明比率を調整するといったこともできる。これには一同感激だ。ある程度の時間と創造性があれば、複数の300D MK IIを使用して、昼と夜の表現を行うこともできるだろう。
ライトメーカーでもソフトウェア開発者が必要で、ハードウエアと密接に関連している。機能面では、他のアプリよりもはるかに優れた機能を発揮する。複数のBluetooth接続でテストすることはできなかったが、単一のBluetooth接続でもほとんど遅延はなく、非常にうまく機能した。
Fresnel 2x
アプチャーは最近Fresnel 2xとLantern の2つの新しいアクセサリをリリースしたが、筆者は300D MK IIで両方使用している。 Fresnel 2xは、第一世代のAputure Fresnelよりも大幅に大きく重いため、小さなハットボックススタイルのケースに入っている。また、光漏れの問題も解決している。 Fresnel 2Xには光漏れがなく、レンズリングは12〜40°まで滑らかに動作する。
フレネル2Xの価格は119ドルとなっている。
Lanternアタッチメント
26インチランタンアタッチメントの価格は89ドルで、ライトスタンドケース程度の大きさのショルダーストラップ付きショルダーバッグに入っている。簡単に拡張でき、ランタンの周りにベルクロが施されたスカートが付いている。 270度以上のソフトイーブンスプレッド光が得られる。セットアップには約1分かかる。ランタンが必要だとは思わないかもしれないが、デフュージョンの素晴らしさには驚く。
まとめ
私の意見では、300D MK IIはこれまでで最高のライトと思う。ゴールドかVマウントプレートも同梱され1090ドルの価格では、1ドルあたり同じ出力が得られるLED器具を見つけるのは難しいだろう。 300D MK IIは、HMIに対抗できる最初のLED照明器具だ。出力は575W HMIに引けを取らず、堅牢なアルミ製なので長期レンタル機器としての可能性も秘めている。もちろん所有するユーザーにとっても魅力的な価格だ。