ARRI ALEXA 35 – ハンズオンインタビュー
CineGear 2022で、新しいARRI ALEXA 35をハンズオンする機会があり、この新しいカメラの概要を説明した。また、ARRIのChase氏と、このカメラの特徴や革新的な点についてインタビューを行った。
発売間近のARRI ALEXA 35については、すでにこのCineDでレポートしているので、こちらの初報(詳細なインタビューも含む)をご覧いただきたい。
新しいARRI ALEXA 35は、多くのシネマトグラファーにとって、ハイエンドシネマのデファクトスタンダードであるARRIブランドとして、待望されている。「ARRIを選んだからクビになったということはない」と言われるほどだ。そのため、ARRIはこのレガシーを構築するために、いくつかの手段を講じて、真に革新的なものを市場に投入する必要があった。
そして、同社はそれを実現した。もちろん顧客は、実績のあるよく知られた設計原理、メニュー構造、使いやすさ、耐久性などの要素を信頼しているが、最も重要なのは画質なのだ。そして、そこがARRIの神髄と言える。従来のALEXA Miniの14.5ストップに対して、17ストップのダイナミックレンジを実現している。
ARRI ALEXA 35
4.6K 3:2 Super 35 ALEV 4センサーは、ALEXAシリーズの歴史上初めて採用された全く新しいセンサーで、新しい時代の幕開けとなった(ALEV 3は2010年以降、初代ALEXAで使用されている)。
もう一つの重要な変更点は、ARRI Texturesの導入だ。シネマトグラファーは、撮影した素材に希望するテクスチャーを設定することができる。この処理はARRIRAWのパイプラインの前に行われるため、ポストで変更することはできず、映像に特定のルック&フィールを吹き込むことができる。
ポストプロダクションでの自由度が失われるため、直感に反するかもしれないが、多くの撮影監督からARRIに対して、撮影現場での決定をより永続的なものにするために、このような機能を実装してほしいという要望が寄せられている。
REVEAL
内部構造と画像処理パイプラインを一新した新しいREVEALのカラーサイエンスも特筆すべき点だ。ARRI ALEXA 35は、大型のALEXAから多くの示唆を受けながら、MINIサイズのパッケージにすべてを詰め込み、パフォーマンスを大幅に向上させた。
例えば、12G SDI出力が2系統あり、個別に設定できるのもそのためだ。12G SDIといえば、上のビデオで言及しているSDIの安全性に関するホワイトペーパーは、こちら(PDF)で見ることができる。
全体として、新しいARRI ALEXA 35は、内部で十分なパワーを提供しながら、外部では比較的小型軽量で、操作性と画質を同時に兼ね備えている。
価格
ALEXA 35 Production Setは80,000ドル近くするため、ALEXA 35はおそらくレンタルが主になるだろう。
Link: ARRI