ARRIが、大判シネマカメラALEXA MiniLF用の最新アクセサリーを発売した。このアクセサリーはEFマウント(LBUS)で、大判センサーでもケラレがなく、LBUSインターフェースも追加する。
新しいマウントは、ALEXA Mini LF、ALEXA Mini、およびAMIRAに適合する。レンズマウントとカメラの間に機械的および電子的なインターフェースを介在するため、他のALEXAモデルには適合しない。さらに、LBUSはMiniでのみ機能し、AMIRAでは機能しない。
ARRI EFマウント(LBUS)
この新しいARRI独自のEFマウントは、より大きなバッフルを持ち、マウントしたフルフレームEFレンズがケラレを発生することなく、また独自のLBUSコネクタも備えている。ただし、AMIRAにあるものと同じように、Super35mmセンサーでも正常に機能するため、古いEFマウントは引き続き使用できる。
もちろん、super35mmサイズのセンサーで新しいバージョンを使用することもできるが、接続されているLBUSコネクタはALEXA Miniと Mini LFでのみ機能する。
レンズマウントの交換は非常に簡単で、ユーザーでできる。ただしカメラにほこりが入らないように、清潔な状態で作業する必要がある。
ARRIは、新しいEFマウント(LBUS)の詳細なテクニカルトークビデオも用意している。(06:18:マウントの詳細ビュー、16:00:マウントの交換)。
出荷数1億4000万本以上のEFレンズ
2018年12月の時点で、キヤノンだけで1億4000万本を超えるEFレンズが出荷されている。これは、ほぼ2年前のことであり、またキヤノン以外にもEFレンズを作るメーカーもあるので、EFレンズの普及台数は膨大なものになる。そのため、ARRIはこれらのレンズをサポートすることにした。新しいEFマウント(LBUS)は、人気のALEXA Mini LFにフルフレームEFの世界をもたらす。
EFレンズは、クラシックな写真用レンズとシネスタイルレンズに分類できる。前者はアイリスコントロールリングが無く、フォーカスリングのハードストップもない。これらのレンズは新しいEFマウント(LBUS)でも機能するが、当然、レンズの操作にはいくつかの問題がある(絞りはカメラから制御できる)。一方、シネスタイルのEFレンズはシネレンズに期待されるすべての機能を備えており、低価格で入手できる。
これらのフルフレームレンズは、ALEXA Mini LFと組み合わせて使用できるようになった。 LBUSインターフェースは、モーターなどのアクセサリーを使用してレンズを制御できる。また、カメラがマウントと通信できるため、レンズデータを映像と一緒に記録でき、ポストプロダクションで活用することができる。また、カメラのSDIポートの1つにレンズデータを送信し、モニターに表示することもできる。
価格と発売時期
新しいARRI EFマウント(LBUS)は、今年11月に発売され、価格は1,755ドル。
まとめ
高価ではあるが、この小さなデバイスにより、ALEXA Mini LFシネカメラで多くのEFレンズが使えるようになる。本格的なシネレンズは重く、非常に高価で、チルト/シフトレンズや、非常に長い焦点距離のレンズ、あるいは手振れ補正を持つレンズ(LBUSポートが電力を供給する)などといったレンズを見つけるのは非常に困難だ。 EFレンズには、このようなレンズも多く存在する。
もちろん、すべてのシネスタイルEFレンズがハイエンドのシネレンズの光学性能に匹敵するわけではないが、多くの場合、1つのハイエンドレンズよりも多くの安価なレンズを使用する方が結果は良くなる。
Link: ARRI website