IBC 2019に先立ち、ARRIは新しい高出力指向性LEDライト、ARRI Orbiterを発表した。このライトは用途が広く、ニーズに応じてさまざまな照明を簡単に整形できる。 2000Kから20,000Kまでの幅広いCCTを持つ。
ARRI Orbiterの概要
ARRIオービターは、新しい超高輝度で指向性LEDライトだ。多様性を念頭に置いて設計されており、6色の光エンジンで高い色表現と正確さを備えている。赤、緑、青、アンバー、シアン、ライムのLEDが搭載されており、これらのLEDにより2000Kから20,000Kまで、全範囲にわたって高い色表現を維持できる。もちろん、色を変更せず0〜100%の明るさに調光できる。
また、カラーセンサーが組み込まれており、周囲の光を測定することができる。このセンサーは、周囲の色を測定し、同じ色を再現することができる。他のライトと即座に一致させることができる。
また、パン、チルト、ロール、およびヘディングを検出する3軸加速度計や磁力計などのセンサーも搭載されている。更に熱センサーでLEDと電子部品を適切な温度に保つことができるほか、周囲光センサーでコントロールパネルディスプレイの明るさを自動調整できる。
オービターの外装はARRIのデザインを踏襲している。またボディは強化プラスチック製のバンパーを備えたアルミニウムキャスト製で、耐候性や耐久性に優れている。背面にハンドルがあり、持ち運びも楽にできる。
多用な用途
またニーズに合わせて幅広い光学系から選択できるので、非常に用途が広い。前面には、ARRIクイックライティングマウント(QLM)があり、1つのライトモディファイアから別のライトモディファイヤにすばやく交換することができる。これらのライティングモディファイヤには、オープンフェイスモディファイヤ、投影レンズ、ライトドーム、ライトバンクなどが用意されている。
また、Orbiter特有のChimeraやDoPchoiceを直接マウントするためのユニバーサルQLMアダプターもある。
接続およびコントロールパネル
ARRI Orbiterの背面には4インチのフルカラーディスプレイ、クイックナビゲーションボタン、統合センサーがあり、ライトを制御する。ユーザーインターフェイスはシンプルでわかりやすく、照明設定の変更は簡単にできる。また、コントロールパネルを取り外して、5mあるいは15 mのコントロールパネルケーブルで遠隔操作することも可能だ。
ユニットに電力を供給するための外部バラストは必要ない。軽量の内部電源と3ピンXLRバッテリー入力が用意されており、48 Vバッテリーと互換性がある。このライトは約400Wの消費電力で、明るく強力な照明ができる。
入出力も多様に用意されている。
- 複数のOrbiterがある場合、Art-Net 4、sACN、およびTCP / IPをサポートする2つのEtherCONポートにより、デイジーチェーン接続できる。
- 2つのUSB-Aポートは、LiOSの更新や、Wi-Fi USBドングルなどのサードパーティの周辺機器との接続に使用する。 LumenRadioのCRMXソリューションがサポートされており、ワイヤレスDMXが可能。
- 従来のDMXおよびRDM通信に使用される2系統の5ピンXLR DMXポート。
- 48 V用の3ピンXLR DC入力。
- ライトのファームウェアを更新するSDカードスロット。
- コンピューターとの通信用のUSB Type-Cポート。
ARRI Orbiterは、LiOS(Lighting Operating System)と呼ばれる新しいソフトウェアを搭載しており、CCT、HSI、個々の色、x / y座標、ゲルとソースのマッチング、照明効果、新しいカラーセンサーモードなど、8つのカラーモードが可能。 LiOSのその他の新機能には、簡易DMXモード、動作パフォーマンスを向上させるモード、お気に入りを保存するための240以上のスロット、光学認識、多言語サポート、カスタムブート画面なども用意されている。
価格と発売時期
現在、価格に関する情報はない。発売は2020年の第1四半期に予定されているが、ARRIの他の製品と同様に、手頃な価格の期待はできない。