ArtgridはArtlistの最新の映像素材ライブラリで、HDから8Kまでの「ストーリーテリング」素材、さらには制作用のRAWまたはLOGファイルも提供している。
今年の初めに、Artgridの楽曲ライブラリArtlistという新しい映像ライセンスプラットフォームについて報告した。その時同時に発表されたのが、将来の8KまでのRAW映像素材への進出だった。
Artgridsのユーザーインターフェースとショット情報
高解像度の映像の多くは、MP4のHDからネイティブ解像度のREDCODE RAWまたはLOGまで、REDカメラで撮影されているようだ。またブラックマジックデザインの URSA Mini Pro 4.6Kとソニーα7 IIIの映像もあるようだ。
プレビューやショット情報、あるいは似たショットは、分かりやすくレイアウトされている。スローモーションのショットにもフレームレートが表示されるので、ショットの情報が明確だ。ユーザーインターフェースはArtlistのものと非常によく似ているので、楽曲素材サイトのユーザーであれば操作は簡単だ。
RAWとLOGの映像素材はArtgridからダウンロードできるが、それをプレビューする方法はないようだ。グレーディングはREC 709 / BTのみとなっている。カメラのメーカー名とモデル名が明記されているかは不明。 RAW / LOGの素材を使用する場合は、映像素材がプレビューできるかを含め、カメラの情報を得ることも必要だろう。
映像素材の検索
Artlistと同じように、映像素材を検索することができる。旅行、世界、人々、アンテナ、ライフスタイル、食べ物、スポーツ、フィットネスなどから検索が可能だ。特にスローモーションやRAW / LOG映像を検索する場合は、フィルタも用意されており、正確な検索が可能となっている。
Artgridのティザービデオが公開されたとき、ストーリー主導のコンテンツが強調された。 Artgridは、個々のクリップではなく「ストーリー」を提供するとしていたが、これは映像クリエーターのコレクションから実現している。フッテージの選択に関しては、特に映像素材を使用してシーケンスを作成する場合は、1回の個別ショットよりもはるかに多様で柔軟だ。この良い例は、Yigal Ohanna氏による「自宅で朝食を取るカップル」だ。これは、一連の詳細な食品のショット、ミッドショット、クローズアップで構成されている。
食べ物だけでなく物語の多様な選択ができる。
価格
登録する場合、価格は3段階で用意されている。ニーズに応じてジュニア(月額25ドル)、クリエーター(月額40ドル)、プロフェッショナル(月額50ドル)から選択できる。ダウンロードは無制限で可能だ。
ジュニアではHD(MP4)ファイルのみが使用可能だが、CreatorではProResまたはDNxHRで最大4Kフッテージまでるよう可能。 RAW / LOGおよび4Kフッテージにアクセスするには、Professional登録が必要となるが、年間599.00ドルが必要だ。
「アーリーアクセス特典」の一環として、Artgridに登録すると2か月間無料になる。これについての料金の情報はまだ発表されていない。
Artgridは、単一の映像素材販売サイトと競争する態勢が整いつつあるが、比較的低い登録料で高解像度のRAW / LOGフッテージを利用できるのは、このサイトの優位点だ。