Atomos Shinobiは、Ninja Vと同じ5型1000nits 1920×1080 HDRモニターを搭載したHDMI入力のオンカメラモニターだ。ソニーのNP-F750タイプのバッテリーで動作し、映像と音声のモニターができるが、記録機能は省かれている。現在発売済みで399ドル。
Atomosは言わずと知れたモニターレコーダーのメーカーで、明るいのHDRモニターとしても好評を得ている。そのAtomosから、今度はShinobiという高輝度1000nits 5型1920×1080 HDMIモニターが発売された。これは Atomos Ninja Vと同じHDRディスプレイを使用している。
Shinobiの概要
Ninja Vが320g なのに対し、Shinobiは200gと軽量だ。(バッテリー含まず) 本体はポリカーボネート製で耐久性が高い。また上下に1/4”- 20のネジ穴が用意されている。側面にはヘッドフォンジャックがあり、オーディオヘッドフォンジャックが装備されていないカメラでもHDMI経由でオーディオをモニターすることができる。画面上には音声レベルメーターも表示される。
ShinobiはNinja Vと同じHDR 1920×1080ディスプレイとカラー処理を搭載している。 1000nitの明るさのスクリーンは太陽光下でも画像が見やすい。またモニターは427 PPI(1インチあたりのピクセル)のピクセル密度を持ち、色の精度も工場で校正されている。 LogやHLG、HDRの映像の場合、ダイナミックレンジは10を超える。AtomosのカラーサイエンスはLogやHLG撮影に対応するため、一般的なカメラに合うガンマプリセットをすべて持っている。
Shinobiは、ソニーのNP-F750バッテリー1本で最大6時間動作する。画面上にはバッテリー残量メーターが表示される。バッテリープレートは、カメラに取り付ける際のバランスを良くするため中央に配置されている。1系統のHDMI入力ポートがあり、DCI 4K(4096×2160)30fps、または60fpsまでのHD映像を入力できる。
Shinobiは、他のすべてのAtomos製品と同じタッチスクリーンインターフェースを備え、AtomOS10システムを搭載している。これにより、画像の拡大や、ピーキング、偽色、ヒストグラム、ゼブラ、波形、ガイドやマーカーなどを表示することができる。スワイプするだけですべてのメニューが消え、フレーミングを確認することができる。
SDカードでLUTファイルをShinobiの内蔵メモリにロードすることにより、ログで撮影された映像のモニタリングも可能だ。内部メモリは最大8つのLUTファイルを保存することができる。さらに、多くのLUTをSDカードに保存し、必要に応じてロードすることができる。SDカードスロットはファームウエアアップデートにも使用する。
「Analysis」と名付けられたAtomosの新しいマルチツールは、画像、波形、ヒストグラム、ベクトルスコープ、オーディオレベルメーターを同時に表示する。これらの各ツールには各種モードが用意されており、柔軟なモニタリングができる。
Shinobiの大きな利点は、無料のAtomosソフトウエアと X-Rite i1Display Proプローブを使用して正しくカラーキャリブレーションできることだ。一般的にモニターのカラーは時間の経過とともにドリフトするので、定期的なキャリブレーションをおこなうことにより工場出荷時の精度に保つ必要がある。なお、ミラーのように撮影者を映すフリップスクリーン機能もあり、ブロガーに有用だ。
Shinobiは現在発売済み。国内価格は発表されていないが、北米(B&H)での価格は399ドルとなっている。外部レコーディング機能が必要ない場合は、軽量かつ低価格なソリューションとして有用なモニターだ。
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Atomos Ninja V (ATOMNJAV01)