Atomosは、モニター/レコーダーShogun7が先日発表されたソニーのFX6フルフレームシネマカメラからのRAW出力をサポートすることを発表した。 Shogun 7はFX6からSDI経由で送信される16ビットリニアRAW映像を、最大4K DCI/60p/12ビットで記録する。
FX6フルフレームシネマカメラはα7SIIIの多くの機能を、FX9を小さくしたような筐体に収めたビデオカメラ。電子可変NDフィルターなどの機能も搭載されている。FX6の記事はこちら。
FX6のProRes RAWをShogun 7で記録
Atomosは、Shogun7がFX6の12G-SDI出力からの16ビットリニアRAWビデオ信号をサポートすると発表した。 Shogun7は7インチディスプレイを持つモニター/レコーダーで、最大DCI 4K(4096×2160)で60fpsの12ビットProResRAWとして記録する。
FX6からShogun7に直接接続でき、アクセサリやモジュールを購入する必要はない。 Atomosによると、Shogun7は現在のファームウェアで対応でき、アップデートする必要はない。
FX9とFX6のRAW出力
Shogun 7は、FX6の上位機種であるFX9に対してすでにRAW記録をサポートしている。ただし、FX9からRAWを出力するには、XDCA-FX9拡張ユニットを購入する必要がある。大きなカメラにさらに拡張ユニットを315,000円(税別)の費用をかけて追加する必要がある。なお、XDCA-FX9はSDIタイムコード出力、LAN接続、USB出力などの他の機能もサポートしている。
一方、FX6はアクセサリなしでRAWを出力できる。これはFS7とFS5と同じで、FS7はRAWビデオ信号を出力するために拡張ユニットが必要だったが、FS5は本体からRAW出力が可能だった(FS5は有料ライセンスが必要だが、FS5 IIは不要) 。いずれにしても、RAW出力は、FX6でははるかに簡単に行える。
ProRes RAWの互換性
今年は、HDMIやSDIでの「ProResRAW対応」に多くの新しいカメラが追加された。 Atomosは、現在20機種以上のカメラがProResRAW出力をサポートしていると述べている。
ProRes RAWの利点は、非圧縮の巨大なRAWファイルと、従来のProResコーデックとの良いところ取りをしたようなファイル。 アップルとAtomosによると、RAWビデオの柔軟性とProResのリアルタイムパフォーマンスを兼ね備えている。このフォーマットにより、ルックを調整し、明暗部のディテール表現の自由度が増す。
当然、NLEとの互換性も重要な要素だ。 ProResRAWでは、これはまだ簡単な状況ではない。 ProRes RAWは、ASSIMILATE SCRATCH、Colorfront、FilmLight Baselight、Grass Valley EdiusなどのNLEをはじめ、Final Cut ProXでサポートされている。
ただし、DaVinci Resolveのユーザーはまだ恩恵を受けられない。 ResolveのProResRAWサポートに関するニュースはまだ無い。 ProResRAWとBlackmagicRAWの「RAW戦争」は、ユーザーにとっては悩ましい問題だ。
なお、先月Adobe Premiere Proがバージョン14.5をリリースし、ProResRAWのサポートを表明している。