AtomosはShogun7に対しAtomOS10.42ファームウェアアップデートをリリースする(無料)。これにより、ソニーのFX9(およびXDCA-FX9拡張ユニット)からのRAW出力を受け、最大DCI4K/60p/12ビットのProResRAW、あるいはDCI2K/180pで記録できる。
FX9は昨年9月にリリースされ、それ以来、数回ファームウェアアップデートが行われている。これにより、さまざまな機能が追加され、操作性も向上した。(FX9ラボテストの記事はこちら)
ソニーは先月、FX9のファームウェアアップデート2.0を予定より早くリリースすると発表した。このファームウェアアップデートにより、XDCA-FX9拡張ユニットを搭載したFX9から16ビットRAW出力が可能となった。
2020年5月には、AtomosがShogun 7でFX9からのRAW信号を記録し、12ビットのProResRAWとして記録できるようになると発表している。今回これが実現し、アトモスはShogun7のファームウェアアップデートをリリースした。
Shogun 7とFX9でのProRes RAW記録
新しくリリースされたAtomOSV10.42ファームウェアにより、Shogun7でFX9からのRAW映像を記録できるようになった。ファームウェアアップデートは、AtomosのWebサイトから無料でダウンロードできる。 Shogun 7は、FX9から最大DCI 4K/60p/12ビット、またはDCI 2K/180pでProResRAW記録できる。
ただし、これにはFX9側にXDCA-FX9拡張ユニットが必要。このユニットは、SDI RAW出力に加えて、SDIタイムコード出力、LAN接続、USB出力なども追加する。カメラが大きくなるうえ、2,498ドルと安価ではない。
Atomosによると、ProResRAWにはFX9からのメタデータも含まれる。 AppleのFinalCut Pro Xおよびその他のNLEは、Shogun7によって記録されたFX9からのProResRAWファイルを認識し、SDRまたはHDRプロジェクトで編集するように設定できる。この情報により、他のソフトウェアで広範なパラメータ調整を実行することもできる。
ProResRAWの互換性
ProRes RAWの利点は、巨大な非圧縮RAWと従来のProResコーデックとの適切な妥協点だ。 AppleとAtomosによると、RAWビデオの柔軟性とProResのリアルタイムパフォーマンスを兼ね備えている。このフォーマットにより、編集者はルックを調整し、明るさと影のディテールの自由度を高めることができる。
当然、NLEとの互換性はどのコーデックにとっても重要な要素だ。 ProResRAWでは、これはまだ十分な状況ではない。 ProRes RAW形式は、Final Cut ProX の他、ASSIMILATE SCRATCH、Colorfront、FilmLight Baselight、Grass Valley Ediusなどでサポートされている。
筆者のように、DaVinci Resolveで編集している場合、このニュースはあまり関係がない。 ResolveでProResRAWをサポートするというニュースはまだ聞かない。 ProResRAWとBlackmagicRAWの「RAW戦争」は、二つのフォーマットを混在して使うのは難しいため、ユーザーにとっては迷惑な話だ。
ただ幸いなことに、Adobe Premiere Proは昨日バージョン14.5をリリースし、ProResRAWのサポートが追加された。