
ブラックマジックデザインは、PYXIS 12Kを発表した。URSA CineaのフルフレームRGBW 12KセンサーとPYXISのコンパクトなボディを組み合わせている。2025年7月より832,800円で発売される。
ブラックマジックデザインのCEOであるグラント・ペティ氏は、例年通りNABショーの直前にライブストリームで新製品を紹介した。3本の記事に分けて紹介する。
- ハードウェアニュース – ATEM、HyperDeckなど
- カメラニュース – PYXIS 12K
- DaVinci Resolve 20
この記事では、新しいカメラに焦点を当てる。
ファームウェアアップデート
グラント・ぺティ氏は、まず、カメラの新しいファームウェアアップデートについて語った。
同社の公認トレーナーのOllie Kenchington氏が、DaVinci Resolveでの編集、合成、カラーコレクション、オーディオミックスの方法を教える。必要なのは、コンピューター、無料版DaVinci Resolve、そして学ぶ情熱だけだ。
Camera 9.5アップデートでは、一部のカメラでコンティニュアスAF、オブジェクトトラッキングAF、フェイストラッキングAFなどのより優れたAF機能が追加される。実際、Blackmagic Cinema Camera 6Kでは、9.5アップデートのパブリックベータ版が現在ダウンロード可能となっている。同社は近い将来、これをより多くのカメラモデルに導入することを約束している。
もう一つのファームウェアアップデートは、Camera 9.6アップデートだ。これはまずPYXISとURSA Broadcast G2カメラに提供され、プリレコード機能が追加される。これは常時オンにすることも、録画ボタンを長押しするたびに起動することもできる。

最後に、Camera 9.7の次期アップデート第3弾では、Micro Studio 4KカメラG2でPYXISモニターが使用できるようになる。接続はカメラのUSB-Cポート経由で行われるため、PYXISと同様に、画像と電源の両方を1本のケーブルで転送できる。
URSA Cine 17K ボディ
これは、以前に発表されたURSA Cine 12K ボディのみの発表を考慮すると、驚くことではない。URSA Cine 17K カメラは、ボディのみでも購入できる。ただし、今回はカメラには、内蔵の10Gイーサネットポート付きの8TBメディアモジュールが付属する。

このカメラの価格は21,995ドルで、現在予約受付中だ。
PYXIS 6K放送用アクセサリー
Grant Petty氏は、新製品のカメラについて語る前に、放送用に人間工学を考慮したPYXIS 6Kカメラ用の新しいアクセサリーを紹介した。

- 背面に内蔵EVF、前面にマイクを搭載し、コントロールとロッカーも備えた新しいPYXIS Proハンドルが発表された。このハンドルは2025年6月に895ドルで発売される予定だ。

- もう一つの新しいアクセサリーは、カメラの右側に取り付けられ、ズームレバー、録画ボタン、ストラップを搭載したPYXIS Proグリップだ。Proグリップは119ドルで、同じく2025年6月に発売される。

PYXIS 12K
最後に、新機種は「PYXIS 12K」と呼ばれ、URSA CineのフルフレームRGBW 12K(12288 x 8040)センサーをより小型のPYXISボディに搭載している。ただし、利用可能なフレームレートは、URSA Cineと比較するとやや限定的だ。

PYXIS 12Kは、以下のフレームレートと解像度で記録できる。
- 12K(3:2オープンゲート)最大40fps
- 12K(16:9)最大45fps
- 12K(17:9)最大50fps
- 12K (2.4:1) 最大60fps
- 12K (6:5) 最大40fps
- 9K (3:2 Super 35) 最大50fps
- 9K (16:9 Super 35) 最大65fps
- 9K (17:9 Super 35) 最大65fps
- 9K (2.4:1 Super 35) 最大80 fps
- 9K (6:5 Super 35) 最大50 fps
- 8K/4K (3:2 オープンゲート) 最大72 fps
- 8K/4K (16:9) 最大84 fps
- 8K/4K (17:9) 最大90 fps
- 8K/4K (2.4:1) 最大112fps
- 8K/4K (6:5) 最大72fps
RGBWセンサーの利点は、低解像度でもフルフレームモードが利用できることだ。

グラント・ペティ氏も言っていたように、カメラ背面のUSB-Cポートが高速化され、互換性のあるSSDドライブに高解像度・高ビットレートモードの録画を直接サポートするようになった。
それ以外は、側面のタッチスクリーンモニター、複数のマウントポイント、デュアルCFexpress Bスロットなど、カメラ本体はPYXIS 6Kモデルと同一だ。

PYXIS 6Kと同様に、12KカメラにはEF、PL、Lマウントのバージョンがある。
価格と発売時期
PYXIS 12Kカメラは2025年7月から発売され、レンズマウントのバージョンに関係なく、価格は832,800円となっている。