ブラックマジックデザインは、新しいプロダクションカメラ URSA Mini Pro 12Kを発表した。これは、super35mmセンサーを持ち、フルピクセル読み出しでBRAW 12K/60fps、8K/110fps、またはクロップモード4K/220fpsで撮影できる。内部にはCFastとSD UHS-IIカードスロットを持ち、更に外部ドライブに記録するためのUSB-Cコネクタがある。PLマウントを搭載し、EFまたはFに交換できるレンズマウントが付属している。内部NDフィルターも搭載。 URSA Mini Pro 12Kは、2020年7月に1,138,000円(税別)で発売される。
4月のライブストリームで新製品のスイッチャーATEM Mini Proを発表したが、今回はいよいよ新カメラを発表した。
URSA Mini Pro 12K
ライブストリームで、2つの新しいVideo Assist 3Gと新しいUltra Studio Recorders 3Gが発表された後、発表されたのが12Kビデオ解像度を実現した新しいプロダクションカメラ URSA Mini Pro 12Kだ。
カメラには、12,288 x 6,480の解像度とDCI 17:9のsuper35mmセンサーが搭載されている。これは実に80メガピクセルを持つ。同社は 12Kで撮影することにより、簡単に8Kや4Kにリフレームできるとしている。超高解像度は、VFXやハイエンドのクロマキー処理にも効果がある。センサーは新規開発で、新しいカラーサイエンスを備えており、同社によると、これは特にBRAW用に設計された最初のセンサーとのこと。 また同社によると、最大14 stopのダイナミックレンジを持つ。
外観は従来のURSAモデルと似ているが、内部はまったく新しいもの。PLマウントが付属しているが、キヤノンEFマウントやニコンFマウントに交換できるレンズマウントが提供されている。
センサーのネイティブ解像度は12Kだが、トリミングなしに、より低い解像度で記録できる。 Blackmagic RAWでサポートされているフルセンサー記録モードは次のとおり。
- 12Kで最大60fps
- 8K(8192 x 4320)で最大110fps、8192 x 3408で最大140fps
- 6Kで最大110fps
- 4K(4096 x 2160)で最大110fpsフルセンサー、またはスーパー16クロップモードで最大220fps
カメラには、内部NDフィルター、デュアルCFastカードスロット、デュアルUHS-II SDカードスロット、12G SDI出力、および外部SSDに記録するためのUSB-Cポートが搭載されている。2つのCFastとSDカードに同時に記録でき、最大900MBps(SDの場合は500MBps)の記録速度が可能。デュアルカード記録(2枚のカードにRAWを記録)は、2フレームおきに各カードに保存されることを意味する。カードを1枚失っても、ファイルは得られるが、フレームレートは半分になる。
Blackmagic RAW 12ビット形式も更新された。 BRAWの新しいフィルムカーブ–ジェネレーション5がある。ハイライトのロールオフや肌の色調が改善され、ポストでの柔軟性が向上すると述べている。 また、ラップトップとMac Proのマルチカムモードで12Kファイルの編集も示された。新しいQ1およびQ3品質レベル設定と、新しい18:1固定ビットレート設定がある。
URSA Mini Recorderでは12ビットのBlackmagic RAWファイルを2.5インチSSDに記録できる。これには、最大900 MBpsのデータ転送速度に対応する最新のU.2 NVMe Enterprise SSDが搭載される。レコーダーは、カメラとバッテリーの間に直接取り付けることができ、USB-Cを介して制御される。
価格と発売時期
同社は、最初にハイエンドDPからフィードバックを得、その後数週間で他のすべての顧客に出荷すると述べている。カメラ本体の価格は1,138,000円(税別)。 URSAミニレコーダーの価格は44,980(同)。 DaVinci Resolveが12Kで動作するためのアップデートは近日提供予定。カメラにはDaVinci Resolve Studioのフルバージョンが付属している。