Caman Handleは、人間工学に基づいたカメラグリップで、LANCでカメラをコントロールできる。 4個のボタンとアサイン可能な機能を備えたジョイスティックで、撮影スタイルに合わせてカスタマイズできる。
Caman Handleの歴史
Caman Handleは、スイスで手作りされた製品だ。30年以上の経験を持つフィルム写真監督であるCamille Cottagnoud氏によって設計された。少人数で作っており、13年以上の開発期間で、プロトタイプ、フィールドテストを経て、2019年12月に製品を発売した。
Caman handleの考えは、ほとんどのカメラに適合でき、様々な現場に対応できる製品だった。例えば、手袋を付けたままでも操作できるよう、カスタマイズできる。
主な特徴
Caman Handleの制御系はカメラに直接接続するのではなく、ハンドルとカメラ間で通信する制御モジュールに接続する。
その上で、制御モジュールをケーブルでカメラに接続し、LANCプロトコルを使用してカメラと通信する。ほぼすべてのソニー、キヤノン、JVC、ブラックマジックデザインのカメラに対応する。
ハンドル自体には4つの感圧ボタンがあり、軽く押すとアクションを実行でき、さらに押すと別のアクションを実行できる。即ち従来のズームレバーのように機能する。加える力によりズーム速度が変化する。
Caman Handleにはジョイスティックも付いており、これは物理的に動くのではなく、圧力を感知する。ジョイスティックとボタンを組み合わせて、アサインできる機能を増やすことができる。
カスタマイズ
ハンドルをプログラムするには、USBを介してコントロールモジュールをパソコンに接続し、MacあるいはPC互換のCamanアプリを起動する。 Camanアプリは、任意のカメラ機能をボタンを組み合わせて割り当てることができる。
4つのボタンはグリップに取り付けられており、手のサイズに合わせて調整できる。ワームドライブを使用すると、各ボタン間のスペースを広げることができる。これにより手袋をしたままでも使用できるようになる。
Caman Handleは、ARRIロゼットマウントを介してリグに取り付ける。パッケージには、ハンドルに取り付ける延長アームも同梱されている。このアームにより、ネジを外すことなく、グリップを好きな場所に移動できる。
ハンドルの主な部分はスイス製で、ほとんどのパーツは3Dプリントで作られている。 Caman Handleは耐水性と防塵性も考慮されている。
価格と発売時期
Caman Handleは現在、欧州でのみ発売されている。基本セットは2400ユーロ。リモートハンドル、コントロールモジュール、取り付けプレート付きの2アームリグ、USBケーブル、ネジ、Caman Appソフトウェアが同梱されている。
高価なのでハイエンド市場がターゲットだが、他に無い操作性を提供する。