2018年のオスカーにノミネートされた映画で使われているカメラを見てみよう。驚くべき結果か、それとも予想通りだっただろうか?
映画を見ているとき、特にオスカーにノミネートされた作品を観ている時に思い浮かぶのは、「どのカメラで撮影されたのか?」だ。我々映画監督にとって、多くの優れたシネマカメラを選択できる時代に適切なカメラを選ぶにあたり、ひとつのリファレンスになる。
そこで、IMDBのTech Specセクションを見てみると、今年のオスカーにノミネートされた映画に使われたカメラがリストアップされている。
Blade Runner 2049 :Arri Alexa Mini, Arri Alexa Plus, Arri Alexa XT Studio
Darkest Hour: Arri Alexa Mini, Arri Alexa SXT Plus
Dunkirk: IMAX MKIV, IMAX MSM 9802, Panavision 65 HR Camera, Panavision Panaflex System 65 Studio
Mudbound: Arri Alexa Mini
The Shape of Water: Arri Alexa Mini, Arri Alexa XT Plus
Call Me by Your Name: Arricam LT
Get Out: Arri Alexa Mini
Lady Bird: Arri Alexa Mini
Phantom Thread: Panavision Panaflex Millennium XL2
The Post: Panavision Panaflex Millennium XL2
Three Billboards Outside Ebbing, Missouri: Arri Alexa XT Plus
さて、このリストを見てまず気がつくことはREDが入っていないということだ。 Bカメラにも入っていない。 ARRI ALEXAが、映画市場を依然として席巻していることがはっきりした。多くのDPに画質や色合いが好まれているということだろう。さらにALEXA Miniが結構使われているのも、バジェットの面から頷けるところだ。
もう1つ興味深い事実は、4K未満で撮影されていることだ。最も一般的なフォーマットはARRI RAWの3.4Kだった。これは、8Kで撮影するにはまだかなり長い時間が必要だということだろう。8Kがどの程度求められているのか、再度考えさせられる。