キヤノンCN-E 18-80mmズームレンズの導入からほぼ一年だが、同社はこのペアレンズに位置づけられるCN-E 70-200mmシネズームレンズを発表した。これでCN-Eのラインアップが完成した。
Canon CN-E 70-200mm T4.4
昨年発売されたCN-E 18-80mmズームは大きな話題となった。なお、ハードストップでなかったことに対する意見が多々寄せられているが、キヤノンへのインタビューも以前行っているので参考にしていただきたい。
インタビューでは、高度なオートフォーカス機能が実装されたので、ハードストップは必要ないというコメントだった。問題は、正確なマニュアルフォーカシングかオートフォーカスか、現場ではどちらがより一般的に使用されるかだ。
そして今回、キヤノンは18-80mmズームのペアとなるズームレンズCN-E 70-200mmを発表した。18-80mmズームと同じくT4.4で、super35mmイメージサークルをカバーし、2.8xの光学ズームを備えている。このレンズには、既存のEF 1.4xおよび2.0xエクステンダーを使用できる。即ちこれら2本のレンズとエクステンダーで、18mmから400mmのズーム範囲をカバーすることができることになる。ただし、エクステンダーは2ストップ暗くなる。
キヤノンによれば、CN-E 70-200mmシネズームは他のシネマEOSレンズとカラーマッチングされ、最大4Kの解像度をサポートする。レンズは3モードの手ぶれ補正を備え、CN-E 18-80mm同様のオートフォーカス機能も装備している。
パワフルなデュアルピクセルCMOS AFを使用すると、1回のボタンプッシュ(ワンショットAF)で迅速かつ正確にフォーカシングすることができます。連続AFでは、フォーカスを維持したまま被写体を追跡でき、野生動物の撮影などに最適です。
この機能は、Dual Pixel CMOS AFをサポートするキヤノンカメラとの使用時のみ有効。更に、EFマウントを介してメタデータをカメラ本体に取り込むこともできる。
このレンズがハードストップであるかどうかの情報は、プレスリリースには記述がない。しかし、18-80mmズームと同じオートフォーカスシステムを備えていることから考えると、まず間違いなくハードストップ仕様ではないだろう。なお、キヤノンは「Parfocal」と呼んでいるが、ズームを変更してもフォーカスは変化しないように設計されている。
アクセサリー
仕様は18-80mmのレンズとほぼ同じ。ENGスタイルで撮影する場合は、ZSG-C10コントロールグリップを装着することができる。 EFマウントから電源が供給され、20ピンケーブルでレンズと接続される。コントロールグリップをレンズから取り外して、レンズをリモートコントロールすることも可能。スタート/ストップスイッチ、ズームレバー、ワンプッシュAFボタンが内蔵されている。
もしズームやフォーカスをマニュアルでコントロールしたいなら、もちろんそれも可能だ。ただし、先述のように、ハードストップではない。
価格と発売時期
価格の発表はまだされていない。 CN-E 18-80mmの価格は700,000円(税別)なので、CN-E 70-200mmはそれに準じたものとなるだろう。発売は2017年8月の予定。