キヤノンは、初のフルサイズ対応シネマズームレンズ「CN-E20-50mm T.2.4 L F/FP」と「CN-E45-135mm T2.4 L F/FP」を発表した。両レンズとも開放F値はT2.4一定で、使用頻度の高い焦点距離をほぼカバーする。マウントはキヤノンEFとPLで、フォーカス、ズーム、絞りリングには0.8mmピッチのギヤを採用している。
キヤノンCN-Eは、2011年に発売された同社のシネマレンズのラインアップ。これまでに、Sumire CN-Eプライム、ハイエンドズームレンズCN-E15.5-47mm & 30-105mm T2.8、手頃なCN-E18-80mm & 70-200mm T4.4 L ISが発売されている。
キヤノンCN-EとSumire CN-Eプライムレンズはフルサイズセンサーをカバーしているが、シネマズームはSuper35をカバーする に限定されていた。新しいCN-E20-50mmとCN-E45-135mm T2.4 L F/FPのリリースにより、キヤノンシネマズームのフルフレームラインアップが揃ったことになる。
キヤノン CN-E20-50mm & CN-E45-135mm T2.4 L F/FPの特長
キヤノンCN-E20-50mmとCN-E45-135mm T2.4 L F/FPは、同社初のフルサイズ対応シネズームレンズだ。両レンズともズーム全域で開放F値がT2.4と一定。これら2本のレンズで、20mmから135mmまで、ほとんどのニーズをカバーすることができる。
両方のレンズは非常に似た寸法と重量となっている。
- CN-E20-50mm T2.4 L F/FPは24.1cm、3.3kg
- CN-E45-135mm T2.4 L F/FPは24.6cmと少し長く、重量は3.4kg
同社によると、2本のシネズームレンズは、キヤノンのシネマレンズのフルレンジの代名詞である繊細で温かみのある色調も継承している。つまり、CN-Eプライムと共に使用することができる。
キヤノンCN-E20-50mm T2.4 L F/FPとCN-E45-135mm T2.4 L F/FPは、フォーカス、ズーム、アイリスリングに業界標準の0.8mmピッチギアを使用した専用リングを採用している。さらに、両レンズのギアは同じ位置に配置されているので、FIZモーターの位置を再調整することなく、瞬時に両レンズの切り替えが可能だ。
フォーカスリング回転角度は両レンズとも300度。暗闇で光るルミナスマーキングは、メートル単位とインペリアル単位で刻まれており、暗い環境でも簡単に視認できる。
レンズマウント
両レンズとも、キヤノンEFマウントまたはPLマウントのいずれかを選択可能。レンズマウントは交換可能だが、ユーザーによる交換はできない。レンズマウントを交換するためには、ズームレンズをキヤノンのサービスセンターに送る必要がある。
キヤノンCN-E20-50mmとCN-E45-135mm T2.4 L F/FPはフレックスズームシリーズに属し、カメラとの通信が可能。PLマウントでは、Cooke /i TechnologyとZEISS eXtended Dataを利用することができるようになる。キヤノンEFマウントにすると、キヤノンのメタデータにアクセスできる。
キヤノンEFマウント、PLマウントともに、レンズの情報を表示・記録することができる。しかし、EFマウントのCN-E20-50mmとCN-E45-135mm T2.4 L F/FPをキヤノンのカメラに組み合わせると、さらに機能が充実する。例えば、キヤノンのカメラに内蔵されている周辺光量補正や収差補正などの機能を利用することができる。また、「デュアルピクセルフォーカスガイド」を有効にすることで、完璧なフォーカシングをサポートする。
価格と発売時期
両レンズとも11枚の虹彩羽根の絞りを備え、クリップオンマットボックスに対応した前面直径114mmだが、内部フィルタースレッドはない。最短撮影距離は、20-50mmが60cm、45-135mmが1m。
価格はそれぞれ21,999ドル（消費税抜き18,900ユーロ）。20-50mmは6月、45-135mmは9月に出荷を開始する予定。
詳しくは、キヤノンのホームページ（英語）をご覧いただきたい。
