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キヤノンがEOS C300 Mark IIIを発表

キヤノンは、APS-CSuper35mm)センサー搭載のシネマカメラ– EOS C300 Mark IIIを発表した。また、新しい25-250mm CINE-SERVOレンズとファームウェアアップデートも同時発表した。 更に、新開発の4K CMOS DGO(デュアルゲイン出力)センサーを搭載し、Cinema RAW Lightで最大4K 120fpsで記録できる。

Canon EOS C300 Mark III. Image credit: cinema5D

EOS C300 MarkIIIは、S35ラインナップにおけるキヤノンのフラグシップカメラとなる。新製品の詳細の前に、キヤノンのCinema EOSシリーズの概要に触れておこう。

Cinema EOSシリーズ

多くの映像クリエーターは、キヤノンのカメラに関しては、デジタル一眼レフやミラーレスカメラでビデオを撮影するよりも、Cinema EOSのカメラのほうがなじみが深かったのではないだろうか。

現在Cinema EOSシリーズは、エントリーレベルの1080p APS-C EOS C100 Mark II、4K対応のAPS-C EOS C200(2017年に発表)、およびAPS-Cフラグシップの4K対応EOS C300 Mark IIがラインアップされている。フルフレームセンサーでは、フラグシップのEOS C700と、EOS C500 Mark IIがある。

EOS C500 Mark IIはスペック的に小さなC700のように見え、一人で撮影するカメラマンに適し、C700に比べはるかに手頃な価格だった。以下はC500 Mark IIに関する記事。

C300Mark IIは2015年4月に発表された。発表時の価格は15,990ドルだった。長年にわたり、特にドキュメンタリーカメラマンの間で非常に人気があった。多くのユーザーは、このカメラは4K制作の業界標準のひとつだと言っている。(もう一つはソニーのFS7)。

5年は比較的長い時間だが、EOS C300マークIIは2020年になった今も広く使用されている。この間価格も下がり、現在は8,999ドルで販売されている。それではEOS C300 Mark IIIとその機能や仕様を見てみよう。

EOS C300 Mark IIIの概要

EOS C300 Mark IIIには、新開発のAPS-C(S35)DGOセンサーが搭載されており、優れた低照度特性とHDR撮影機能を持つ。 DGOは「デュアルゲイン出力」の意味で、ダイナミックレンジに貢献している。

Canon EOS C300 Mark III. Image credit: cinema5D

Dual Gain Output (DGO)センサー

センサーの各ピクセルは、2つの異なる増幅レベル(高レベルと低レベル)で読み取られ、これらが組み合わされて1つの画像が作成される。読み出しの高レベルの増幅は、暗い領域のディテールを再現するのに最適化されている。また低レベルの増幅は、明るい領域のディテールを再現するように最適化されている。

組み合わせることにより、ピクセルレベルの精度で、映像のハイライト領域と低光量領域のディテールと画質が向上する。キヤノンは、新しいセンサーではダイナミックレンジは16stop以上と述べている。後日ラボでテストを行ってみたい。

DGOテクノロジーはすべてのISOレベルで機能し、より高いISO値でのノイズの低減に貢献するため、カメラの低照度特性が向上する。ただし、最大60fpsまでに限られており、高いフレームレートではDGOは作用しない。

オートフォーカス

また、DGOセンサーはデュアルピクセルCMOSオートフォーカスとも関連する。デュアルピクセルAFは、その信頼性が高く、映像クリエーターの間で非常に人気がある。これは、使用するコーデックに関係なく、すべてのフレームレート、すべての解像度で機能する。唯一の制限は、レンズが約f / 13まで絞り込まれた場合で、この場合、デュアルピクセルAFは、十分なコントラストがないと確実に機能しない。

Canon EOS C300 Mark III. Image credit: cinema5D

また、新しいオートフォーカスの方法も導入された。こtれは、オートフォーカスがフォーカスプーラーの動作をエミュレートするもの。オートフォーカスはすぐにリフォーカスを開始するが、合焦する前にスローダウンする。これはC300 Mark IIIにも採用されている。

C300 Mark IIIには、デュアルピクセルマニュアルフォーカスガイドも用意されている。これにより、カメラマンはどちらの方向にレンズのフォーカスリングを回せばよいかが分かる。これは、たとえばキヤノンシネプライムレンズでも機能する。

4K 120fpsまで対応したCinema RAW Light

EOS C300 Mark IIIは、4K Cinema RAW Lightで、最大120fpsで内部記録できる。 EOS C200で搭載されたRAW Lightは、小さいファイルサイズでRAW記録できるキヤノン独自のフォーマット。EOS C300 Mark IIIでは更に、4K DCIのCanon XF-AVCと4:2:2 10ビットのUHD、および2KとフルHDで内部記録できる。

Canon EOS C300 Mark III. Image credit: cinema5D

XF-AVCでの非RAW記録の場合は、ALL-IまたはLong GOPを選択し、効率的なワークフローや長い記録時間を実現できる。 super 35mmで2KまたはフルHDを記録する場合でも、4Kセンサーをフルに使用する。この場合、内部でダウンサンプリングが行われ、センサーを部分読み出し(クルップ)することはない。2K /super 16mmモードではクロップされ、フレームレートは最大180fpsとなる。

以下のモードで内部記録できる。

  • 4K Cinema RAW Light 10ビットまたは12ビット
  • super16mmで2K RAWクロップ記録、10ビットまたは12ビット、最大180 fps
  • XF-AVC(MXF)記録、4:2:2 10ビットALL-IまたはLongGOP
  • 最大120Pの4K RAWまたはXF-AVC録画、super 16mmクロップ2K / FHDで最大180P記録

カメラ本体には2つのCFexpressスロットと1つのSDXCスロットが装備されている。 2つのCFexpressスロットは、RAW LightまたはXF-AVCの同時記録、またはリレー記録が可能。さらに、RAWとXF-AVCで、プロキシファイルをSDカードに同時に記録できる。

Canon EOS C300 Mark III. Image credit: cinema5D

EOS C500 Mark IIと同様に、5軸電子手振れ補正システムが搭載されている。 EXIFデータを提供するEFレンズを使用すると、システムは自動的に焦点距離を認識し、eスタビライゼーションをセットする。 PLレンズでは、焦点距離を手動で入力すると、eスタビライズは適切に機能する。

EOS C300 Mark IIIは、EOS C500 Mark IIと同様のモジュール構成を特徴としている。カメラには2つのオプションの拡張ユニット、EU-V1およびEU-V2が用意されており、どちらもC500 Mark IIに対応し、カメラ本体に各種接続端子を追加できる。

さらに、レンズマウントは、EF、PL、EF Cinema Lockマウントに交換でき、カメラをサービスセンターに送る必要はない。

主な仕様

  • 新開発Super 35mm 4K CMOS DGO (Dual Gain Output)センサー
  • 16stop以上のダイナミックレンジ
  • ネイティブISOは800
  • ユーザーが交換可能なレンズマウント(EF、PLまたはEF Cinema Lock)
  • オプションの拡張モジュールとEVFを含む柔軟なモジュール設計

価格と発売時期

EOS C300Mark IIIは、2020年6月末までに発売予定。本体のみの価格は約10,000ドルで、これはC300Maek IIの5年前の初期価格より大幅に安価になっている。

 

関連商品

フジヤエービックのショップサイト

Canon EOS C300 Mark III ※2020年6月下旬発売予定

 

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