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キヤノンがEU-V3モジュール拡張ユニットとC500 Mark II & C300 Mark III用ファームウェア・アップデートをリリース

キヤノンがEU-V3モジュール拡張ユニットとC500 Mark II & C300 Mark III用ファームウェア・アップデートをリリース

キヤノンは、シネサーボレンズ「CN8x15 IAS S E1/P1」の発売と同時に、EOS C500 Mark IIとEOS C300 Mark III用の新しいモジュール式拡張ユニットとファームウェアのアップデートを公開した。EU-V3は、SDIリターン端子、Ethernet経由のTally対応、レンズ用12ピン通信端子など、マルチカメラやライブプロダクションの機能を拡張・サポートするモジュール。C500 Mark II、C300 Mark IIIユーザーに、新たなライブ中継の可能性を提供する。

フルフレームのキヤノンEOS C500 Mark IIは2019年9月に、Super35のEOS C300 Mark IIIはその数ヵ月後の2020年4月に(記事はこちら)発売された。両機種とも、世界中の独立系フィルムメーカーや制作会社の間で高い人気を誇っている。

また、Cinema RAW Lightの内部記録、Dual Pixelオートフォーカス、同様のモジュラーデザインなど、いくつかの機能を共有している。このモジュラーデザインは、カメラの背面に拡張ユニットを取り付けることができるため、ニーズや撮影スタイルに合わせた使い方ができる。

キヤノンは、カメラ機能をさらに拡張するために、新しいモジュール式拡張ユニット「EU-V3」を発売した。

Canon EU-V3
The new Canon EU-V3 expansion module. Image credit: Canon

キヤノンEU-V3の特徴

近年、放送局やイベント、スポーツのライブ中継などで、多くの大型センサーカメラが使用されている。しかし、多くのシネマカメラでは、これらの用途を想定しておらず、特定の入出力端子や重要な機能を備えていない場合がある。そこでキヤノンは、マルチカメラやライブプロダクションの撮影に特化した機能をサポートするため、EOS C500 Mark IIおよびC300 Mark III用の拡張モジュール「EU-V3」をリリースした。

Canon EU-V3
Image credit: Canon

拡張モジュールは、カメラ背面にネジ止めすることで、以下のアクセスが可能になる。

  • SDIリターン出力ポート1基。リターン出力先は、VIDEO、EVF-V50、MON/HDMI、SDI-OUT端子から選択可能。
  • リモートB(RS-422)×1系統。
  • XCプロトコルによるTallyに対応したEthernet RJ-45ポート。拡張ユニットがTally信号を受信すると、カメラ本体の照明を利用したり、Tally On-Screenディスプレイを表示したり、ヒロセ4ピンで外部機器に信号を中継することが可能。
  • Vマウントバッテリープレート内蔵(D-TAP出力付き)。
  • 12ピンのレンズ端子を1系統装備。対応レンズでは、レンズのフォーカス位置を画面上に表示することが可能。
  • DC OUT 12V-2A端子。

このように、追加された機能や端子は、すべて放送・ライブに対応したものだ。また、キヤノンEU-V3は、最近発売されたシネサーボレンズ「CN8x15 IAS S E1/P1」に対応している。

キヤノンEOS C500 Mark IIとC300 Mark III – ファームウェアの更新

新しいEU-V3拡張モジュールと同時に、キヤノンはEOS C500 Mark IIとEOS C300 Mark IIIの2つのファームウェアのアップデートをリリースした。これらのファームウェアアップデートは、カメラのLiveおよび中低価格の放送市場機能を強化するために導入されている。

Canon camera-to-cloud
Canon EOS C300 Mark III. Image credit: CineD

以下がアップデート内容

  • RC-IP100とイーサネット接続による直接制御をサポートするXCプロトコルのサポート。
  • 120p / 100p AFをサポートし、スロー撮影モードと高速撮影モード時の顔検出とともに、オートフォーカス機能を改善。
  • オーディオ4ch表示:このモードを選択した場合、オーディオレベル表示は4つのオーディオチャンネルをすべて表示。
  • Frame.IOのC2C(Camera to Cloud)サービスをサポート。このアップグレードについては、今年の4月にすでに報告した。このアップグレードの詳細については、こちらの詳細記事をご覧いただきたい。(https://www.cined.com/canon-camera-to-cloud-for-eos-c300-mark-iii-and-c500-mark-ii- via-firmware-upgrade/)
  • 新しいアクセサリーとレンズのサポート:EOS C500 Mark IIとEOSC300 Mark IIIがCN8x15 IAS S E1/P1、EU-V3拡張モジュールで動作できるようになり、Flex Zoomシリーズのレンズがサポートされている。


このように、放送局/ライブプロダクションをあまり撮影しないユーザーでも、スローモーションオートフォーカスの改善やFrame.IO C2Cのサポートは、アップグレードする価値があるかもしれない。

価格と発売時期

キヤノンEU-V3拡張モジュールは、まもなく2,999ドルで発売される。また、EOS C500 Mark IIとEOS C300 Mark IIIのファームウェアアップデートは、現在、無料で提供されている。

Canon EU-V3
Image credit: Canon

詳しくは、こちらのキヤノンのホームページをご覧いただきたい。

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