キヤノンは、3つの最高級ミラーレスカメラのための新しいファームウェアのアップデートをリリースした。ファームウェアv1.2.0により、EOS R3は静止画モードで195fps、FullHD 240fpsの録画機能を追加した。EOS R5では動画撮影時間が長くなり、EOS R6ではいくつかの細かい改良が加えられている。すべてのアップデートは現在、無料でダウンロードできる。
2ヶ月前、キヤノンは、APS-Cセンサーを搭載したEOS R7とR10を導入した。しかし、同社は、ハイエンドフルフレームカメラであるEOS R3、R5、R6の機能を強化するための新しいファームウェアアップデートの開発も進めていた。
今回のアップデートでは、すべてのカメラにマイナーアップデートを行い、複数のHEIF画像を広く採用しているJPEGフォーマットに変換する機能を追加し、「ムービーデジタルIS」機能を強化した。しかし、最も重要なのは、各カメラのモデルに特化した興味深い新機能が搭載されていることだ。
キヤノンEOS R3ファームウェアアップデートv.1.2.0
2021年9月に初めて発表されたキヤノンEOS R3は、徐々に顧客の手元に届いている。このカメラはすでに素晴らしい静止画・動画機能を備えているが、最新のファームウェア(v1.2.0)は、スピードが改善されている。
「カスタム高速連写」モードを新たに搭載し、30~195fpsという驚異的なフレームレートで静止画を撮影することが可能になった。RAW、HEIF、JPEGのフル解像度での撮影が可能だ。
さらに、FullHDで最大239.76fpsのハイフレームレート動画撮影や、新しいタイムラプス動画撮影モードが追加されている。EOS R3の改良点のリストはこちら。
追加された機能
- フォーカスブラケット中に深度合成ができるようになった。
- フラッシュ(スピードライトEL-1)を使用したフォーカスブラケットおよび深度合成機能
- クラウドRAW現像機能。最新の画像処理技術によるRAW現像が可能。2022年7月25日から提供される「Canon Imaging App サービスプラン」の購入が必要な有料サービス。
- 静止画のクロップ/アスペクト]を[カスタムコントロール]に設定できるようになった。割り当てられたボタンでクロップとアスペクト比の切り替えが可能。
- FTPサーバーへの転送時に画像のトリミングやリサイズができる機能
- 802.1X認証/WPA2-EnterpriseがPKCS#12証明書フォーマットに対応。
- メカニカルシャッターまたは電子先幕設定時に電子シャッター音を鳴らすことが可能
- 静止画撮影時のメニューに[オートパワーオフ温度:標準/高]を追加
修正
- 撮影条件設定を「Smooth」に設定した場合、まれにカメラにエラーコード70が表示される不具合を修正した。
EOS R5用ファームウェアバージョン1.6.0
EOS R5は発売当初、オーバーヒートの問題が大きくクローズアップされた。キヤノンはファームウェア1.1.0(レビューはこちら)をリリースすることで迅速に解決策を打ち出すとともに、同時にアクティブ冷却システムを搭載した動画中心のEOS R5 Cを発表した。そして今回、「オートパワーオフ温度…」を追加し、カメラの動画撮影時間をさらに伸ばしている。メニューに「Standard/High」オプションを追加した。
キヤノンによると、Highに設定することで、本体やメモリーカードの温度が上昇しても、EOS R5がシャットダウンするのを防げる。ただし、カメラの底面が熱くなる可能性がある。
EOS R6での改善点
昨年、ファームウェアv1.4.0では、EOS R6にCanon Log 3を追加し、両方のSDカードに同時に動画を記録できるようになった。そして今回、ファームウェアバージョン1.6.0になった。
EOS R3、R5と同様、細かな修正を導入し、「動画デジタルIS」機能を強化した。自撮り風の撮影や、歩きながらワイドレンズで動画を撮影する際に便利だ。最後に、複数のHEIF画像をJPEGに変換することができるようになった。
価格と発売時期
キヤノンのフルサイズミラーレスカメラEOS用の新しいファームウェアアップデートは、メーカーのウェブサイトから無料でダウンロードできる。