MIOPS がCapsule360をKickstarterに登録した。Capsule360は、スライド、パン、チルト機能を備えたコンパクトな多軸モーションユニットで、スマートフォンやDSLRカメラを搭載し、アクセサリーのモーションコントロールスライダーなどへも取付可能。内蔵バッテリーによりビデオモードで最長8時間動作する。KickstarterキャンペーンのWebページはこちら。
MIOPSはカメラトリガーとカメラリモコンを得意とする会社で、アプリで制御するモーションボックスCapsule360を発表した。ビデオ撮影にも、写真撮影にも有用だ。
Capsule360はBluetooth経由でスマートフォンからワイヤレスでコントロールでき、内蔵されているモーターにより360°回転する。
なお、1つのユニットでは1軸の回転動作しかできないので、パンとチルトをおこなうためには付属品のLブラケットでもう1ユニットを使用する必要がある。もちろん、各軸を個別に制御することができる。
アクセサリーで機能を強化
Capsule360にはアクセサリーが用意されており、機能を追加することができる。
主なアクセサリーは次のとおり。
- Lブラケット
- スライダー
- ターンテーブル
- ドリー
アクセサリーはCapsule360用に開発されており、必要に応じて追加することができる。
アプリケーション
アプリケーションはスマートフォンにインストールし、スマートフォンから全てをコントロールする。iOSとAndroidに対応する。
システムはシンプルで、ユニットをマウントし、アプリケーションを起動すると、すべてのユニットが自分の位置と機能を認識する。これだけで撮影準備は完了だ。
さらに、アプリケーションにより以下の操作が可能。
- 各ユニットの軸の速度と方向を制御
- 基本的なスライダーショットからインタビューショットまで、自動で記録
- タイムラプス撮影をHDRや長時間露光モードで行う
- 星の動きを自動的に追跡するスタートラッキングモード
- スマートフォンのカメラ使用時、顔やオブジェクトを認識して追跡
- ターンテーブルを使用して360°画像を撮影
しかし、このような多軸モーションコントロールシステムは他にも多く発売されている。違いは何だろうか?
Capsule360の特長
競合する製品としては、Edelkroneの SliderONE PRO(記事はこちら)とMotion BOXを組み合わせたものが考えられる。各システムの主な特徴を比較してみよう。
- 耐荷重:Capsule360の場合、1つのユニットの耐荷重は7kg。 SliderONE PROは最大9kgまで許容。
- 重量:Capsule360ユニットは約250gで、スライダーアクセサリーは約1.2kg。 Motion BOXを取り付けた SliderONE PROの重量は1.4kg。
- バッテリー持続時間:Capsule360は内蔵のバッテリーで、ビデオモードでは8時間、タイムラプスモードでは7日間。(USB入力可) SliderONE PROはキヤノンLP-E6バッテリー1個で、ビデオモードで12時間、タイムラプスモードで24時間。
- 特徴:Capsule360では、被写体のトラッキングやスタートラックモードなどが可能。
- セットアップ時間: Capsule360システムのセットアップにはもう少し時間が必要。
- 価格:Capsule360システムはすべての付属品込で979ドル。モーションボックス付きの SliderONE PROはバッテリー込みで1117ドル。
結論として、これらのシステムはどれも一長一短があり、用途により最適なものを選択するしかない。
Kickstarterについて
Capsule360は2018年12月の出荷予定とされている。
これまでのところ、このKickstarterのキャンペーンでは、およそ280,000ユーロの資金が調達されており、75,000ユーロの目標の約4倍になっている。デザインと機能性が好評を得ているようだ。
なお、Kickstarterはオンラインショップではなく、クラウドファンディングのプラットフォームなので、投資しても確実に製品が手に入るとは限らないということは知っておいていただきたい。