Cine Tracerは、Unreal engineを使用した、リアルタイムの映画撮影シミュレーター。ユーザーがカメラとライトを配置してリアルなシーンを視覚化し、ストーリーボードに落とし込むことができる。まだ初期リリースバージョンだが、Steamで購入できる。機能追加とバグ修正は頻繁に行われている。
映画のストーリーボードを作成支援するシンプルなアプリなら、BoardfishやWonder unit storyboarderなどいくつかあるが、よりリアルなストーリーボードを作成し、照明やシーンの作成も行いたい場合は、Cine Tracerが有用だ。
Cine Tracerとは?
Cine Tracerは、Cinematography Database社のMatt Workman氏によって作成された。同氏は、ニューヨークで主にミュージックビデオやコマーシャルを撮影する撮影監督だったが、 2014年にCinematography Databaseを開設し、映画制作者向けの視覚化ソフトウェアの作成を開始した。
Cine Tracerの最初のバージョンは1年以上前にリリースされ、新しい機能が頻繁に追加されている。このアプリはまだ初期リリースだが、開発が進むにつれて機能が追加されている。現在、Windows PCとMacOSで利用可能。
現在のバージョンには、フロートカメラ、三脚、ハイハット、トラック付きドリー、伸縮クレーン、ハンドヘルドカメラなど、いくつかのタイプのカメラが含まれている。また照明は、楕円ライト、小型パネルライト、4×4フレームライト、12×12フレームライトなどのさまざまなライトを利用できる。現在、ブロックシステムとスタジオシステムの2つのシーン構築システムが利用できる。更に、多くの小道具もあり、アクターは、3Dスキャン、CCアクター、あるいは通常のアクターを挿入できる。
このアプリはまだ早期リリース段階で、バグが残り、クラッシュすることもある。ただし、公開されているため、コミュニティは開発に参加できる。フルバージョンには、マップ/レベル、装備、タレント、セットのより大きなデータベースが用意される予定。現在の初期リリースでは、基本的なカメラ、照明、およびタレントシステムのみが配置されており、中サイズのマップを探索して組み込むことができる。より多くのマップが近日公開予定とされている。
2019年12月の最新バージョンは0.51。このアップデートでは、レストランや地下鉄のシーンを構築するためのいくつかの新しいセットが追加されている。 Youtubeチャンネルに新機能のチュートリアルがある。
価格と発売時期
Cine Tracerのアーリーアクセスバージョンは、Steamで9,250円で購入できる。アーリーリリースを購入したすべてのユーザーは、フルリリースまでのすべてのアップデートとフルリリースを入手できる。なお、気に入らない場合は、Steamで払い戻しを受けることができる(2時間以上プレイしなかった場合)。
なお、Cine Tracerの価格は今後高くなる可能性が高いことに注意いただきたい。 Matt Workman氏はTwitchで開発状況をストリーミングし、FacebookとInstagramにも投稿している。ユーザーからのフィードバックを受け、さらに改善するとしている。