シネマーティン(Cinemartin)は、3840×2160、 550nit 1000:1のLoyal LTモニターを発表した。価格的にもかなり安価なものだ。今回はこのモニターをレビューする。
1月にCinemartinのLoyal LTモニターの記事を掲載したが、それはフルHDのオンカメラモニターで、価格も99ドルとかなり安価な製品だった。本当かと思ってしまうような仕様と価格だった。
実際、Cinemartinのサイトからオーダーするには、ちょっとしたプロセスが必要だ。購入ボタンをクリックすると、参照コードが表示され、ページの下部に営業部門のメールアドレスがが記載されているので、ここに連絡するように指示される。これはちょっと面倒で、より消費者に配慮したプロセスを考えてもらいたいものだ。
なお、モニターの価格に加え、DHL経由で50ドル以上の配送料がかかる。(地域によって異なる)
このレビューでは、LOYAL LT S4K 7インチを取り上げている。先の1920 x 1080 Loyal LTのベースモデルではないのでご注意願いたい。 Cinemartin “Shooters Kit”には送料と付属品が含まれており、価格は200ドルだ。S4Kバージョンの解像度は3840×2160、明るさは550nit。ちなみにベースモデルはこれより安価で、50nit明るい。
モニターは標準的なパッケージで、送られてきた「Shooters Kit」にはHDMIケーブル(ミニタイプCとフルサイズコネクタ付き)、サンシェード、ソニーF970用バッテリープレート、小さなボールヘッドの付いたコールドシューマウントが付属している。バッテリープレートはモニターの背面にネジで取り付けることができるが、小さなフィリップスヘッドスクリュードライバー(別売)が必要になる。
モニターは薄型で、安価なプラスチック製だが、かなり軽量ではある。ラフな使い方や厳しい環境に耐える作りではないが、まあ、そのような使い方をしなければ十分使えるモニターだ。
HDMI入出力ポート、ヘッドフォン出力ジャック、USB、およびDCポートはすべて本体の下部に並んでいる。1/4-20のマウントネジが底部と上部に埋め込まれている。
今回はキヤノンC100と使用してみた。HDMIケーブルで両機を接続するだけで準備完了。付属のコールドシューマウントはHDMIケーブルのすぐ近くにあり、邪魔になることはない。(上の写真参照)
また、サンシェードの取り付けは簡単で、正しい位置でカチッとはまり、ネジは必要ない。
モニターの電源を入れるとすぐに立ち上がり、カメラやモニターのセッティングをするまでもなく、すぐに映像が表示された。画質は極めて鮮明で、C100のディスプレイより数倍見やすい。色が鮮やかで、映像はモニターの中央から端まで高精細さが保たれている。露出の決定も、これなら容易だろう。
さまざまな機能(上の写真参照)が搭載されており、右上のつまみで、偽色からヒストグラムまで選択できる。幾つかのツールを使ってみたが、全て使い易いものだった。特にピーキングは思ったように機能したが、フォーカスアシストの強度を下げることができたらなお良かったかもしれない。
コストを考えると、DSLRよりヘビーデューティな筐体は望めないが、持ち歩くにはむしろ軽量で都合が良いだろう。
Cinemartin Loyal LT S4Kの主なセールスポイントは、最初に期待したほど安価ではなかったが、重量、画質、価格において不満のないところだ。 HDMIで入力して簡単に使えるので、DSLRユーザーには最適のモニターであり、軽量なボディも撮影に貢献するだろう。価格に関しては、この解像度と画質を実現している競合製品は無いだろう。
発売時期:発売済み。こちらからオーダーできる。
価格:$150 – $220(モデルタイプと発送先の地域による)